Search


Category Archives

2006年09月22日

Bカップに学ぶストアコンセプト

新人研修を受けていた頃、引越し屋さんのキャッチコピーを作るという課題を与えられたことがあります。
その時、真っ先に思いついてしまったコピーがこれでした。

「引越し。引越し。さっさと引越し。しばくぞ!」

これを提出したところで上司にしばかれることは必然でしたので、泣く泣く別案を考えましたが、「分かりやすさ」「インパクト性」では群を抜いたコピーではないかと思っております(他のマイナス要素が大きすぎますけど)。


*


ところでマーケティング用語には「ストア・コンセプト」という言葉があります。
どんなお客さんに来てほしいのか。お店で一番売りたい商品とは何か。将来的にはどんな店にしたいのか。
そういった種々のイメージを膨らませ、また具現化を目指すことにより“分かりやすい”“明確な”お店作りの指針とするわけです。

「分かりやすい」ということは、お客さんにとっては「お店の売りが分かる。この店なら商品を買いたい」という気持ちにつながりやすいですよね。
ちなみに僕は自他供に認める酒好きです。近所には行きつけの焼き鳥屋があります。味はそれほどでもないのだけれど、大将の人柄が大変に魅力的なので通っていたわけです。ところが、今は足が遠のいています。
これは何故かというと、この焼き鳥屋がある日突然、デカデカとノボリを掲げちゃったんですね。それがどういうノボリかというと、
「モツ鍋にラーメン、冷やし中華始めました!!」
これはちょっと勘弁していただきたい。この店は大将の人柄こそが売りで、その大将が作るヤキトリが食いたいために僕は通っていたのです。ただ、このノボリのせいで入店するのが「恥ずかしく」なってしまった。この辺の恥ずかしさは、大将を身近に感じていたからこそ感じる「恥ずかしさ」なんでしょうが、まァ結果としてその店には行かなくなったんですね。大将、申し訳ない!
客観的に見たらすごくシビアです。「ストア・コンセプト」を持たず、結果として混迷しちゃった例ですね。


私どもがホームページを作る際にも「ストア・コンセプト」は活かされます。分かりやすい店、つまり分かりやすいホームページでなければ、売り上げに直結することは難しい。
大企業のホームページは既に知っている商品が大半なので、「分かりやすい」を心がける必要性はなく、商品のプランドイメージを高めることがメインの目的となっています。だからデザイン性に優れたカッコいいページが多いんですね。

ところが、中小企業ともなるとそうはいきません。社名を見ただけで、中身がピンとくる! ならばともかく、まずは、「一目見てこれは何の会社か分かる・何がこの店の特徴なのか分かる」ようにホームページを作らねばなりません。前述した焼き鳥屋のように「何の店だか分からない」のでは客足が遠のいてしまうのは自然な流れでしょう。
幸い、ホームページには実際に看板を掲げるよりもリスクがなく、「売りたいもの」を容易に変えることが出来ます。また、「あなたの店で客が買いたいもの」を比較的簡単に探し当てることが出来ます。


まぁ、なんにせよ僕がコピーを作る際には「かっこよさ」よりも「わかり易さ」を心がけています。
1991年に公開された『幕末純情伝』という映画。これは「新選組の沖田総司は女だった!!」という奇天烈な内容の映画です。僕は見たことがないけれども、このコピーがすごく好きなんです。

「沖田総司は、Bカップ」

すごくわかりやすくて、しかも面白い。奇抜なコピーに思わず目が奪われてしまう。映画の予備知識がなくても「おっおっ、なんだ?」と思いますよね。
あとは、主演女優・牧瀬里穂の胸の大きさが分かって得した気分に慣れます。

2006年09月20日

ジャニーズは好きですか?

ジャニーズが嫌いです。
テレビにジャニーズが映ったときはすぐに切り替えます。
聞き飽きたリズム、大して歌唱力もない。チャラチャラとしたビジュアルをもってヘンテコなダンスを踊ってるだけでキャーキャーと黄色い嬌声を浴びる。
これで「アーティスト」というのだから、嫌いなんです。
いや、実際のところは「ひがみ」が大半なんですけど。

と、常々思っていたのですが、最近マーケティングの世界に足を踏み入れて、これが大いに見方が変わっちゃったんですね。
その昔『チェッカーズ』というアイドルグループがいました。僕は22歳なので大いに世代は異なりますけど、相当に売れた、ということぐらいは知っています。
今見れば、有象無象のアイドルグループのひとつ、であり、また「顔が良いだけであんなに売れたのか?」という素朴な疑問もあるわけです。
ジャニーズなんぞに興味がない僕としては、“たまたま売れたんだろう”程度の結論しか出ない。でも、これもマーケティングの力なんですよね。


ビートルズはマネージャーのブライアン・エプスタインと出会っていなければ、無名のままに終わっていたかもしれない。
これは有名な話で、ビートルズから革ジャンとタバコとリーゼントヘアーを奪い、代わりにパリッとした細身のスーツを与え「マッシュルームカット(キノコ頭の珍妙な髪型です)」にさせてしまったのは、このブライアン・エプスタインです。
これは、いわゆる「商品の差別化」なんですよね。
当時はR&B全盛期で、似たような容姿のバンドはたくさんいました。ビートルズはそのたくさんいるロックバンドの一グループでしかなかった。いくら音楽性に優れていても、これではあくまで「ロックバンドその他」の存在だった。
この「差別化」をきっかけに世界で一番成功を収めたロックグループと成り得たわけですから、マーケティングの力は恐ろしいですね。
例えどんなに売れる要素のたくさん詰まっている商品でも、宣伝の仕方を間違えれば全然売れないという事態になるわけですから。


で、話は『チェッカーズ』に戻るわけですが、彼らも実は「新しかった」んです。たまたま売れたのではなく、戦略を用いて売らせてたんですね。
ところで、チェッカーズのコンセプトを挙げますと、『横浜銀蝿』の“不良”、『シブがき隊』『たのきんトリオ』のくったくのない“明るさ”を併せて、健康的で可愛い不良をイメージしたのだそうです(吉田就彦著『ヒット学』ダイヤモンド社より)。コンセプトに従い、髪型も「チェッカーズカット」にした。これはプロデューサーが意識したのかどうか分かりませんが、ビートルズが売れた経緯とよく似てるんですね。
年代が違う上にジャニーズ嫌いの僕ですら、この「他にはない新しさ」はよく分かります。

そんなわけで、この商品の差別化の重要性は、僕がこの業界に入ってまず最初に感心したマーケティング手法でありました。
以上、このような下らない内容をこれからポツポツと書いていく所存ではありますが、初回からウソをついてしまったことをまずはお詫びしておきます。僕は22歳ではありません。

ライフラインスタッフの高橋でした。

Recent Entries

  1. Bカップに学ぶストアコンセプト
  2. ジャニーズは好きですか?
Creative Commons License
This weblog is licensed under a Creative Commons License.