【飲食店 儲かる】本当に儲かる飲食店が裏でやっている利益戦略
「毎日お客さんが来てくれているのに、なぜかお金が残らない」
「売上が上がっても、月末の通帳を見るとドキッとする」
「頑張って仕込みをして、スタッフにも給料を払って、広告もやって……それでも利益が薄い」
こういう声、本当によく聞くんですよ。
私、ハワードジョイマンは静岡県清水区を拠点に、全国1,000店舗以上の飲食店・美容室の経営支援を20年以上やってきました。中小企業診断士として数字を見てきた立場から正直に言うと、「売上は立っているけど利益が残っていないお店」は非常に多い。むしろそっちのほうがスタンダードになっているくらいです。
じゃあ、本当に儲かっているお店は何が違うのか。今日はそこをまるごとお伝えします。テーマが大切なので、私自身の話を交えながら書きますね。
「売上が高い=儲かっている」は大間違い
まず最初にここを整理しておきたいんですけど、売上と利益は全然別物なんですよ。
たとえば月商300万円のお店があるとして、原価が30%・人件費が30%・家賃が10%・その他経費が20%……合計90%が出ていったら、残る利益は30万円です。300万円動いていても、手元には30万円しか残らない。
さらにここから設備の修繕費とか、急な仕込み食材のロスとか入ってくると、「あれ、今月トントンだったかも」なんてことが普通に起きる。
飲食業の目安として、「3・3・3・1」という考え方があります。原価30%・人件費30%・地代家賃10%・営業利益10%という配分ですね。でも実際に支援に入ると、人件費が35%を超えていたり、原価率を何となく感覚で管理していたりして、数字を意識できていないお店がほとんどなんです。
利益を出したいなら、まず「売上」という一塊の数字を分解することが第一歩です。売上=客単価×客数×来店頻度に分けて、どこに問題があるかを見極める。これだけで、打つ手が全然変わってきます。
儲かっているお店が最初に手を付ける場所
ここ、すごく大事な話なんですが、利益を増やしたいときに新規のお客さんを集めることから始めようとするお店が多いんですね。チラシ作ろうとか、食べログに課金しようとか。
でもこれ、順番が逆なんですよ。
本当に儲かっているお店が最初に手を付けるのは、「店内」です。
具体的には、POPとメニューブックの改善です。今いるお客さんに、もう少し単価の高いものを選んでもらえるようにする。たとえば、ドリンクのおかわりを促すPOPを1枚置くだけでも、客単価は変わってきます。
私が支援した中華料理店のケースでは、POPとメニューブックを見直しただけで客単価が5%アップして、売上が過去最高になりました。何か大きなことをやったわけじゃないんです。ただ、今いるお客さんへの「伝え方」を変えただけ。
なぜ店内から始めるかというと、費用がほぼかからないからです。チラシを撒くお金も、広告費も要らない。すでにお店に来てくれているお客さんに価値を伝えるだけ。これが一番コスパがいい。
順番は、①店内販促で客単価を上げる→②再来店対策で来店頻度を高める→③最後に新規集客、です。この順番を守っているお店は、利益の残り方が全然違います。
「安売り集客」から卒業することが、利益アップの本質
もう一つ、儲からないお店に共通しているのが「安売りで人を集めようとする」パターンです。
クーポン出して、半額セールやって、ポイント還元して……確かに人は来るんですよ。でも来るのは「安いから来た人」です。価格が元に戻ったら来なくなる。しかもその間、利益をずっと削り続けているわけです。
私がよく会員さんにお伝えするのは、「集客商品と収益商品を分ける」という考え方です。
入口となる価格帯の商品はそのままにして、来てくれたお客さんに収益率の高いものを店内で選んでもらう導線をつくる。マクドナルドの100円コーヒーや290円バーガーが入口で、サイドメニューやセットで利益を取っている、あの感覚に近いです。
値引きは、1万円以上の高単価メニューだけに絞る。これだけで、割引してもお店の利益は守れます。
あと面白い事例をひとつ。ある飲食店さんが1,800円で売っていた自家製ドレッシングを5,000円に値上げしたら、逆に売れ始めて、全国の雑誌と新聞に取り上げられたんですね。「なぜ5,000円なのか」という物語と背景を丁寧に伝えたことで、価格ではなく価値で選んでもらえるようになった。これが「値上げ」の本質です。
「来店頻度を上げる」だけで利益は別次元になる
新規のお客さんを1人増やすのと、既存のお客さんにもう1回来てもらうのと、どちらが簡単だと思いますか?
圧倒的に後者です。しかもコストがかからない。
私が支援した飲食店では、ハガキによる再来店対策だけで、来店が月4回ペースのお客さんが続出したケースがあります。それまで平均2ヶ月に1回しか来なかった方が、1ヶ月に1回以上来てくれるようになった。客数を増やすより、来店頻度を上げるほうが、実は数字のインパクトは大きいんですよ。
LINEの活用も同じ発想です。公式LINEで来店してくれたお客さんとつながり、季節のメニューや限定情報を届けることで「そういえばあのお店行きたいな」と思い出してもらう。この再来店の仕組みを持っているかどうかで、年間の利益は大きく変わります。
大事なのは、「1人のお客さんから長い期間で見た累計利益をどれだけ最大化できるか」という視点を持つことです。初回だけ来てくれるお客さんより、10回・20回と来てくれるお客さんをいかに増やすか。ここに集中したほうが、利益は断然大きくなります。
「欲しい利益」から逆算して計画を立てる
最後にもう一つ、儲かっているお店がやっていることをお伝えします。
それは、欲しい利益から逆算して年間の販促計画を立てることです。
「今月は売上がどうだったかな」という後ろ向きの確認ではなく、「今年これだけ利益を手元に残すために、毎月何をやるか」という前向きの設計をしているんです。
私が提唱している「翌月5日ルール」というのがあって、前月の数字を翌月の5日までに必ず把握する習慣をつけること。これをやるだけで、問題に気づくのが早くなって、軌道修正のタイミングを逃さなくなります。
多くのお店は売上が落ちてから気づいて、慌てて対策を打つ。でも儲かっているお店は、数字を先読みして動いている。この違いは、積み重なると大きいんですよ。
計画と行動を一致させる。当たり前のようで、できていないお店がほとんどです。今の売上は、今日の行動ではなく、2〜3ヶ月前の行動の結果ですから。
まとめ:利益を残すのは「仕組み」の話
今日お伝えしたことを整理すると、こういうことです。
- 売上を分解して、着手すべき場所を見極める
- まず店内販促で客単価を上げる(費用ゼロで始められる)
- 安売りではなく、価値で選んでもらう商品設計にする
- 再来店の仕組みを作って、来店頻度を高める
- 欲しい利益から逆算して、月次で計画と行動を合わせる
どれも、今日から始められることばかりです。大きな設備投資も、高額な広告費も要らない。
「繁盛しているお店の料理が美味しい」という言葉があります。これは逆に言うと、繁盛すること自体が価値の証明なんですよ。ちゃんと利益を残せているお店は、それだけお客さんに評価されている証拠でもある。
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