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【居酒屋 売上アップ】客単価を3,000円上げた居酒屋の販促術

【居酒屋 売上アップ】客単価を3,000円上げた居酒屋の販促術

先日、岐阜県で居酒屋を経営されているYさんからこんな相談をいただきました。

「席は毎晩ほぼ満席なんです。でも月末に通帳を見ると、全然お金が残っていなくて……。何かが間違っているとは思うんですけど、どこをどう直せばいいのかわからなくて」

これ、ものすごくよくある話なんですよ。満席=繁盛、というイメージがあるじゃないですか。でも実際は「忙しいのに利益が残らない」という状態になっている居酒屋さんが本当に多い。

で、Yさんの数字を一緒に見ていったら、すぐわかりました。客単価が低すぎたんです。1人あたり2,200円くらい。

そこから一緒に販促の改善に取り組んで、約3ヶ月後には客単価が5,000円を超えました。席数も客数もほとんど変えていません。変えたのはメニューブックとPOP、そして「売る商品の順番」だけです。

今日はその具体的な中身をお伝えします。


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まず「客単価診断」をしてみましょう

改善の話をする前に、まず自分の店の状態を把握するところから始めてください。以下のチェックリストを見てみてください。

  • ☐ 先月の客単価を即答できない
  • ☐ メニューの中に「売れているけど利益が薄い商品」がある
  • ☐ ドリンクの注文が1〜2杯で止まることが多い
  • ☐ 〆の一品(デザート・お茶漬け・ラーメンなど)がほとんど出ていない
  • ☐ 「今日のおすすめ」を口頭で伝えるだけで、POPや掲示物がない
  • ☐ 高単価メニューをメニューブックの後半にしか載せていない
  • ☐ 値上げしたいが怖くてできていない

3つ以上当てはまった方、これはかなり改善の余地があります。逆に言えば、3,000円以上の客単価アップが現実的に狙えるということですね。

ここで大事なことをお伝えします。客単価を上げるために「値上げ」は必須ではないんですよ。今の価格のまま、売る商品の組み合わせを変えるだけで客単価は上がります。これを理解しているかどうかで、やることが全然変わってきます。


「集客商品」と「収益商品」を分けて考える

居酒屋さんの多くが、メニュー全体を同じ感覚で扱っているんですね。でもそれが利益を薄くしている原因の一つです。

メニューには2種類あります。集客商品と収益商品です。

集客商品というのは、お客さんを呼び込むための入口になる商品です。たとえば「生ビール290円」とか「唐揚げ380円」とか。原価率が高くても構わない。これはお客さんに「ここ安くていい店だな」と感じてもらうための役割を果たしています。

サイゼリヤの唐揚げが290円で出ているのも同じ発想ですよ。入口は安くして、店内で収益を取る。

一方で収益商品は、粗利率が70〜80%ある商品です。たとえば「店主こだわりの〇〇出汁の湯豆腐」「産地直送 今日だけの鮮魚盛り合わせ」「自家製ダレで漬け込んだ〇〇のホルモン焼き」といった、店独自のストーリーを持つ商品ですね。

Yさんのお店でやったのは、この収益商品を明確に設計して、メニューブックの中で「最初に目に入る場所」に持ってきたことです。それだけで、注文率がガラッと変わりました。


POPとメニューブックで「売れる順番」を作る

店内販促の話をするとき、よく「POPを貼ればいい」という話になるんですが、貼り方・書き方が間違っているとほぼ効果が出ません。

POPで大事なのは、「どんな悩みを持つお客さんに向けているか」を明確にすることです。

たとえばこういうPOPをどう思いますか?

「特製◯◯鍋 1人前 1,680円」

これだと価格しか伝わらない。でもこう書き換えたらどうでしょう。

「冷えた体に染み渡る──特製◯◯鍋。仕事帰りに一人でも、3名様以上でも。今日のシメに絶対おすすめです」

同じ商品、同じ値段です。でも後者のほうが、注文したくなりませんか。

POPに書くべきは「価格」ではなく「この商品がどんな場面のどんなお客さんに刺さるか」なんですよ。

メニューブックの話もしておきましょう。多くの居酒屋さんのメニューブックを見ると、ページが前から「定番→少し高め→単品料理」という並びになっています。でも人間の目って、最初のページに注目が集まりやすい。だから最初のページに収益商品を持ってくる。もしくは「おすすめページ」として独立させてページを作る。これだけで注文が変わります。

Yさんの場合は、メニューブックの1ページ目を「今月の推しメニュー5品」に変えました。すべて粗利率70%以上の商品です。オープン後の最初のオーダーでこれらが頼まれるようになり、客単価が一気に上がりました。


ドリンク単価を上げる「飲み方提案」という発想

居酒屋の客単価アップを語るとき、ドリンクの話は外せないんですよ。

多くのお客さんは「何を頼んでいいかわからないから、とりあえず生ビール」という状態で来店します。ここにチャンスがあります。

スタッフが「今日はこちらのクラフトビールが入ったんですよ。普通のビールより少し高いですが、〇〇という味わいで料理と合うんです」と一言添えるだけで、クラフトビールを頼む人が出てきます。

これを口頭だけでなく、テーブルPOPにしておく。そうすると、スタッフが言わなくても自然に注文が入る仕組みになるんですね。

さらに「〆ドリンク提案」も有効です。「もう1杯だけ飲んで帰りますか?」という流れで、梅酒のロックや日本酒の1合を追加で頼んでもらう。1人500円でも、100席なら1日5万円の差になります。

これは押し売りじゃないですよ。お客さんが「そういう選択肢があるんだ」と気づいていないだけで、提案すれば喜んでもらえることも多い。提案しないままにしている方が、お客さんの体験として損なんですよ。


「値上げ」を迷っているなら、まず「順番」を変えてみてください

最後に、値上げについて少し触れておきます。

「値上げしたいけど、お客さんが離れそうで怖い」という経営者さんは多いです。でも実は、値上げで離れるお客さんは「価格でしか判断していないお客さん」です。そういうお客さんがいなくなっても、店の利益はほとんど変わらない、あるいは上がることもある。

ただ、いきなり全メニュー一律値上げはお勧めしません。集客商品は価格を据え置いたまま、収益商品だけ価格を上げる。もしくは新しい収益商品を作って、高い価格帯のメニューを新たに追加する。これが一番リスクが少ないやり方です。

大切なのは「値段を上げる前に、価値を伝える準備をすること」です。そのための道具がPOPであり、メニューブックであり、スタッフの一言なんですよ。

Yさんのお店では、値上げはほとんどしていません。ただ「売り方の順番」を変えて、収益商品を前面に出しただけ。それで客単価が3,000円以上上がりました。

売上より利益を重視することが経営の基本です。客数を増やすのが難しい時代だからこそ、今いるお客さん1人ひとりの満足度を高めながら、1回の来店でより多くの価値を届けることを考えてほしいんですよ。


まとめ:今日から1つだけ変えてみてください

今日お伝えしたことを整理すると、こういうことです。

  • まず自分の店の客単価を把握する(翌月5日には先月の数字を出す)
  • メニューを「集客商品」と「収益商品」に分類する
  • 収益商品をメニューブックの目立つ場所に移す
  • POPは「価格」ではなく「どんな人に・どんな場面で・なぜ合うか」を書く
  • ドリンクはスタッフまたはPOPで「飲み方提案」をする

全部一度にやる必要はないです。まず1つだけ。明日から変えられることを1つ選んでやってみてください。

「今の行動の結果が今の売上」という言葉、私はよく使うんですが、これは本当にそのまんまで、動いた分だけ結果は変わります。逆に言えば、動かないと何も変わらない。

居酒屋の客単価アップは、特別な才能も大きな投資も要りません。今あるメニューと店内スペースを使って、「売る順番」と「伝え方」を変えるだけで実現できます。ぜひ取り組んでみてください。

販促の改善をどこから手をつければいいか迷っている方には、こちらの資料が参考になると思います。お客さんの動きを順番に整理して、どこに手を打つべきかを把握するための内容になっています。
→ 顧客の購買行動を軸とした 販促改善の教科書

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