【居酒屋 集客】チェーン店に負けない個人居酒屋の集客戦略
結論から言います。個人居酒屋がチェーン店に勝てる理由は「人」と「関係性」にあります。そしてその勝ち方は、一日の営業の流れをどう設計するかにかかっています。
こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、飲食店・美容室の年商1億円突破を支援して19年。全国1,000店舗以上の個人店オーナーと一緒に取り組んできた中で、「チェーン店には絶対に勝てない」と思い込んでいた個人居酒屋が、地域で根強いファンを作り、売上どころか利益を大幅に伸ばした事例をたくさん見てきました。
今日は、ある個人居酒屋のオーナーの一日の動き方を追いながら、チェーン店に負けない集客の仕組みをどうやって作っていくか、具体的にお伝えしていきます。
---
午前10時 開店準備の時間が「集客設計」の時間
チェーン店のスタッフは、本部が決めたマニュアル通りに開店準備をします。でも個人店のオーナーにとって、この午前中の時間は集客の仕組みを考える唯一の時間でもあるんです。
僕が支援している居酒屋オーナーの多くは、開店前のこの時間を「仕入れと仕込みだけで終わらせていた」と口をそろえて言います。でもそれでは、いつまでたっても「今日も来てくれたお客さんを待つだけ」になってしまう。
実際に変わったあるオーナーは、開店準備をしながら毎日20分だけ「今月のお客さんへの一言」を書くようにしました。LINEの一斉配信ではなく、先週来てくれた常連さんに向けた一言メッセージです。「先日ご注文の焼鳥、また仕入れ入りましたよ」という内容だけで、その常連さんは週2回のペースで来てくれるようになりました。
ここで大切なのは、新規のお客さんより先に、今いるお客さんに時間をかけるという発想です。チェーン店はテレビCMや大量の広告で新規客を呼べますが、個人店にはそれができない。だからこそ、既存のお客さんとの関係を深めることが最短ルートになるんですよ。
---
午後の仕込み中に「メニューブック」を見直す
料理の仕込みが終わった後、多くのオーナーが見落としているのがメニューブックの設計です。
メニューブックは「お客さんが来てから使うもの」と思われがちですが、実はこれが店内販促の最強ツールなんです。チェーン店はマーケティングの専門部署が膨大な費用をかけてメニューを作っています。でも個人店のメニューって、ほとんどの場合、料理名と値段だけが書いてあるだけですよね。
ここに「なぜこの料理がおすすめなのか」を一言添えるだけで、客単価が変わります。「仕入れのこだわり」「産地」「料理人の思い入れ」——チェーン店には絶対に書けないことが、個人店なら書けるんです。
実際にメニューブックのPOPを改善しただけで、客単価が5%アップして売上過去最高を達成した中華料理店があります。5%って小さく聞こえますが、月商300万円なら15万円ですよ。それが毎月続くわけですから、年間180万円の差になるんです。
仕込み中の合間に、メニューブックを一品ずつ見直してみてください。「この料理、なんでうちがおすすめなのか」が書いてあるかどうか、確認してみてほしいんです。
---
開店直後の1時間 — 「顔」を覚えてもらう仕組み
夕方17時〜18時、居酒屋の開店直後は一番大切な時間帯です。最初に来てくれたお客さんの印象が、その後のリピートを決めるといっても過言ではないからです。
チェーン店は「いらっしゃいませ!」の掛け声を徹底しています。でも個人店のオーナーが同じことをやっても、印象に残りません。個人店が差をつけられるのは「名前を呼ぶこと」なんです。
「〇〇さん、いつもありがとうございます。今日は何がお疲れでしたか?」——チェーン店には絶対にできないこの一言が、個人居酒屋の最大の武器です。
ただ、これを感覚任せにしていたら限界があります。常連さんのことをちゃんと記録しておく仕組みが必要なんです。どんな料理が好きか、何を注文することが多いか、家族構成や仕事の話題——これをメモしておくだけで、次の来店時の会話が全然違ってきます。
実践している居酒屋オーナーの中には、常連さんのリストをエクセルで管理して、来店から2週間が経ったらハガキを一枚出す習慣をつけた方がいます。それだけで平均来店間隔が2ヶ月に1回まで短縮したというんですから、ハガキ一枚の力ってすごいんですよ。
---
ピーク時間に「LINEリスト」を増やす
19時〜21時のピーク時間、忙しい中でもやっておいてほしいことが一つあります。LINE公式アカウントへの登録をお客さんにお願いすることです。
「今日来てくれたお客さんに次も来てもらう」——これが個人居酒屋の集客で一番コストがかからない方法です。チラシを作る費用も、ポータルサイトの広告費も、なにも必要ない。でも多くのオーナーがここをやっていない。
LINEに登録してもらう一言を決めておくだけでいいんです。「毎週木曜日に今週のおすすめメニューをお知らせしています。よかったら登録してみてください」——この一言だけで、お客さんとのつながりが生まれます。
そのLINEで配信するのも、「クーポン」じゃなくていい。「今週入った旬の食材」「大将のひとこと」「昨日常連の〇〇さんが喜んでくれた一品」——チェーン店が絶対に発信できない個人店の「空気感」を送るだけで、お客さんとの距離がぐっと縮まるんですよ。
チェーン店との価格競争に巻き込まれている居酒屋オーナーの多くは、割引クーポンを使って集客しようとします。でも割引で来るお客さんは、次もまた割引を求めます。それでは利益が残りません。価値で選んでもらえるお客さんを集めることが、長く続ける個人居酒屋の鉄則なんです。
---
閉店後の30分 — 明日の数字を把握して翌月に備える
閉店後、片付けが終わった後の30分に「今日の売上と客数と客単価」を必ず確認してください。売上だけ見ていても、どこに手を打てばいいかわからないんです。
- 客数は先週比でどうだったか
- 客単価は先月と比べてどうか
- 一番注文されたメニューと、一番注文されなかったメニューはどれか
これを毎日5分でいいから確認する習慣をつけると、翌月の売上の傾向が見えてくるんです。僕が「翌月5日ルール」と呼んでいるのは、毎月5日には前月の数字を全部把握してほしいということ。軌道修正は早いほどいい。
チェーン店は本部が毎日データを分析しています。でも個人店にはそれができない。だからこそ、シンプルに「客単価×客数×来店頻度」の3つだけを追いかければ十分なんですよ。どれか一つが変わると売上が変わります。全部を一気に伸ばそうとしなくていい。まず一番てこ入れしやすいところから手をつける——それが「頑張らない繁盛」の考え方です。
---
まとめ — 個人居酒屋の集客はチェーン店と「戦わない」ことが正解
チェーン店に勝とうとして、チェーン店と同じことをやろうとすると必ず負けます。資本力も人員も広告費も、個人店には太刀打ちできない。でも、個人店にしかできないことで勝負すれば、チェーン店は絶対に追いかけてこれません。
今日紹介した一日の流れを整理すると、こういうことです。
- 開店前:既存の常連さんへの一言メッセージで再来店を促す
- 仕込み中:メニューブックのPOPを見直して客単価を上げる
- 開店直後:名前を呼び、お客さんの情報を記録する仕組みをつくる
- ピーク時:LINEリストを増やして価値でつながる関係を作る
- 閉店後:3つの数字(客数・客単価・来店頻度)を確認して翌月に備える
一日の中で、集客の仕組みが自然と積み上がっていく——これが「仕組みに働いてもらう」ということです。
「うちの居酒屋、今何から手をつければいいかわからない」という方は、まずお客さんの再来店対策から始めてみてください。新規集客より先に、今いるお客さんに来てもらう仕組みが最優先です。
集客の仕組みをもっと体系的に理解したい方には、こちらの教科書が参考になります。販促の改善ポイントをお客さんの購買行動から整理していますので、ぜひ一度読んでみてください。
また、全国の個人店オーナーと一緒に「利益の残る繁盛店」を作っていく会員制のサポートも運営しています。北海道から沖縄・石垣島、さらにアメリカ・カナダの会員さんまで一緒に学んでいます。初月お試し体験からでも大丈夫ですので、気軽に覗いてみてください。
一人で悩まず、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。お待ちしています。