【飲食店 新規客 集め方】悩みのあるお客さんを集める集客法
ちょっと驚く数字をお伝えしますね。
集客に悩んでいる飲食店経営者に「どんなお客さんに来てほしいですか?」と聞くと、実に9割以上の方が「たくさんの人に来てほしい」と答えるんです。
「たくさんの人」って、具体的には誰ですか?と聞き返すと、ほとんどの方が答えに詰まってしまいます。
これが、集客がうまくいかない最大の原因なんですよ。
「誰でもいいから来てほしい」という発想で作った広告は、結局誰にも刺さりません。むしろ、価格にしか反応しないお客さんや、一回きりのお客さんばかりが集まってしまって、広告費だけがかさんでいく、という悪循環に陥りやすいんです。
今回は、実際に「悩みのあるお客さん」を集める集客法を実践して、客数を前年比40%増やした飲食店の事例を深掘りしながら、再現性のあるポイントをお伝えしていきます。
「悩みのあるお客さん」と「悩みのないお客さん」、何が違うのか
まず、この考え方の土台から確認させてください。
「悩みのないお客さん」というのは、たとえば「今日どこかで夕飯食べようかな」という人です。特定のお店に行く理由がない。だから「安いから」「近いから」「クーポンがあるから」という理由で選ばれます。
一方、「悩みのあるお客さん」というのは、たとえばこういう人です。
- 「子どもの誕生日に、個室で家族がゆっくり食べられるお店を探している」
- 「取引先の接待に使えて、魚料理が自慢のお店を知りたい」
- 「アレルギー対応メニューがあるお店がなかなか見つからなくて困っている」
この人たちは、ちゃんと「自分の悩みや要望を解決してくれるお店」を探しているんです。だから、その悩みや要望に応えられると伝えれば、価格じゃなくて「あなたのお店じゃなきゃだめだ」という理由で選んでもらえます。
商売は問題解決業であり要望実現業、というのが私の考えです。この発想に切り替えるだけで、集客の打ち手がガラッと変わっていくんですよ。
【成功事例】客数前年比40%増を実現した飲食店が実践したこと
東海地方で個人経営の居酒屋を営む50代のオーナーさんの事例です。創業15年、地域に根差した海鮮料理が看板のお店でしたが、ここ数年で近隣に大手チェーンの居酒屋が2軒オープンし、客数がじわじわと減っていました。
【初期の課題】
このオーナーさんが最初に抱えていた課題はこうでした。「食べログに載っているし、グルメサイトにも出しているのに、新規のお客さんが来ない。来ても1回きりで終わってしまう」。
実際に食べログのページを見てみると、プロフィール欄には「新鮮な海鮮料理が自慢の居酒屋です。ご宴会のご予約もお気軽にどうぞ。」とだけ書いてありました。これ、近隣の競合店と全く同じ文章でも通用してしまうような内容ですよね。
読んだお客さんは「ふーん」で終わってしまいます。「自分のために書かれている」という感覚が全くない。だから素通りされてしまう。
【実施した施策】
最初にやったのは「誰のためのお店なのか」を一緒に掘り起こす作業でした。オーナーさんにこう聞いたんです。「このお店に来てくれたお客さんで、一番よろこんでくれていたのはどんなお客さんですか?」
しばらく考えてから、こんな答えが返ってきました。「法人の接待利用をしてくれるお客さんが多くて、毎回すごく喜んでもらっている。個室があるから話しやすいって言ってもらえるし、魚の目利きに自信があるので、食材の産地や調理法の話をするとみなさん感動してくれる」。
そこで、食べログとGoogleマップのページに「接待・大切な会食に使いたい方」向けの専用ページを作り直しました。具体的には、
- 「大切な取引先を連れていける個室海鮮料理店を探している方へ」という書き出し
- 個室の内観写真(高解像度で撮り直し)
- 「当日の食材は毎朝〇〇漁港から直送」という産地の明示
- 「ご予算・人数・アレルギーはご相談ください」という具体的な安心材料
- 法人客から寄せられた口コミのピックアップ
また、同時にGoogleマップのクチコミ返信文も一新。接待利用した法人のお客さんからのクチコミには、「大切なお客様とのお食事にお選びいただき、ありがとうございます。次回は〇〇のコースもぜひお試しください」という形で、ターゲット層に向けたメッセージを意識的に盛り込みました。
【結果】
施策開始から約4ヶ月後、法人・団体の予約問い合わせが継続的に入るようになり、年間を通じた客数が前年比40%増、売上・利益ともに過去最高を更新。しかも「接待に使えるお店」として認知されたことで、一人あたりの客単価も上がり、かつてのクーポン目当ての客層とは全く違うお客さんが増えていきました。
再現性のある3つのポイント
この事例で機能したポイントをまとめると、どんなお店でも応用できる3つに絞られます。
① ターゲットを「悩みの内容」まで掘り下げる
「40代男性ビジネスマン」という粗いターゲット設定では集客には使えません。「接待相手を唸らせたいが、どのお店を選べばいいか毎回悩んでいる50代の部長」という解像度まで落とし込むと、その人に響く言葉が見えてきます。自分のお店に来て一番よろこんでくれたお客さんの顔を思い浮かべて、その人の悩みや背景を言語化してみてください。
② 「入口の言葉」を自分のお店専用のものに変える
食べログでもGoogleマップでも、一覧ページに並んだとき「探していたのはこれだ」と思われる言葉を最初の一行に入れることが大事です。競合と同じ言葉が並んでいる一覧の中で、「あ、この文、私のことを言っている」と感じてもらえた瞬間にクリックされます。「新鮮な海鮮料理が自慢」という言葉は、残念ながら全国何千軒でも使える言葉です。
③ 入口は整備するが、一度に全部やろうとしない
食べログ、ホットペッパー、Googleマップ、SNS……全部一気に手を付けようとすると、どれも中途半端になります。まず一つ、自分のお客さんが一番使っているプラットフォームを絞って、そこを徹底的に「悩みのあるお客さん向け」に整備することから始めてください。一つをちゃんとやり切ってから、次に広げる。これが結果を出す順番です。
「安さで集めない」が利益を守る
今回の事例のオーナーさんはもともと、グルメサイトに「平日限定ドリンク半額クーポン」を出して集客していました。確かに来客数は一時的に増えましたが、来るのは「クーポンが目当て」の人ばかりで、クーポンをやめたら来なくなるし、リピートにもつながらない。それどころか、原価率・人件費率が上がって、忙しいのに利益が残らないという状態に陥っていたんです。
「悩みのあるお客さんを集める」集客法に切り替えることで何が変わったかというと、来るお客さんの「切実度」が全然違う、ということです。
接待の場所を探しているビジネスマンは、価格より「信頼できるお店かどうか」で判断します。だから、少し単価が高くても選ばれます。そしてよろこんでくれれば次もまた来てくれる。口コミも広がる。
安売りは一時的な集客にはなっても、利益を削り続ける。それより「この悩みはあなたのお店でしか解決できない」と思ってもらえる集客を設計することが、長く続くお店を作る正解だと私は19年間のコンサル経験から確信しています。
まとめ:新規客集めで最初にやるべきことは「誰を集めるか」の決断
飲食店の新規客集めで最初にやるべきことは、広告費を増やすことでも、SNSを始めることでもありません。「どんな悩みを持った人を集めるか」を決めること、これが先です。
ターゲットが明確になれば、その人に響く言葉が見えてきます。その言葉を食べログやGoogleマップの一行目に入れるだけで、ページの反応は変わります。悩みのあるお客さんが集まれば、価格競争から降りられます。価格競争から降りれば、利益が残ります。
今の行動の結果が今の売上、というのは本当のことで、今日の集客の設計が半年後・1年後の利益を決めていくんです。
「うちのお店、どんな悩みを持ったお客さんを集めるべきか、一緒に整理したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。全国1,000店舗以上の支援で見えてきた、飲食店に特化した実践ノウハウをお届けします。
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一緒に、悩みのあるお客さんが自然と集まってくる仕組みを作っていきましょう。