オペレーション改善

【洋食屋 メニュー 戦略】オムライス1品から複数業態を作る発想

「このまま洋食屋1本で続けていて、本当に大丈夫なのか…」

「メニューは充実しているのに、客数が増えない」

「近所に新しいチェーン店ができてから、客足が明らかに落ちてきた」

「売上は変わらないのに、なぜか利益が残らない」

こういった悩みを持つ洋食屋さんのオーナーに、今日はぜひ聞いてほしい話があります。

実は、今あなたのお店のキッチンには、新しい収益の柱を生み出すためのタネがすでに揃っているんですよ。それに気づかないまま「新しいことを始めないといけない」と焦っている経営者さんが、本当に多いんです。

今回は、繁盛店研究所の代表・ハワードジョイマンが実際にクライアントの飲食店経営者さんと向き合う中で使っている「分解思考」を使ったメニュー戦略の発想法を、洋食屋さんを例にとって具体的にお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 洋食屋の既存資産(オムライスなど)を「分解」して複数業態を作る発想法
  2. 「業態発想」から「悩み解決業」への視点転換がなぜ重要なのか
  3. 初期投資を抑えながら新業態にチャレンジする具体的なステップ
  4. 1店舗から複数の収益の柱を作るためにやるべきこと・やめること

こんな方におすすめ

  • ✅ 洋食屋・レストランを経営していて「このままでいいのか」と感じている方
  • ✅ メニューは豊富なのに売上・利益が頭打ちになっている方
  • ✅ 新規事業や新業態を考えているが何から始めればいいか分からない方
  • ✅ 人口減少・競合増加の時代に向けて収益の柱を増やしたい方
  • ✅ 大きな初期投資をせずに新しい一手を打ちたい方
【洋食屋 メニュー 戦略】オムライス1品から複数業態を作る発想 | 飲食店・美容室の年商1億円突破の教科書

「オムライスを作っている」と思うか、「卵と米とソースを扱っている」と思うか

ハワードジョイマンは繁盛店研究所を設立して以来、全国1,000店舗以上の飲食店・美容室の経営支援を行ってきました。その中で何度も出会うのが、「自分のお店の業態」という枠に縛られて、目の前にある可能性に気づいていない経営者さんです。

洋食屋さんを例にとって考えてみましょう。

オムライスを作っているということは、キッチンには何があるか。

  • 鶏肉(チキンライスの具材)
  • 玉ねぎ・マッシュルームなどの炒め野菜
  • デミグラスソースやケチャップなどのソース類
  • バターやオリーブオイル
  • 卵(様々な調理への応用が利く)
  • ご飯(米)

これを「オムライスの材料」として見ると、1品のメニューで終わりです。でも、「自分はこれらの食材と調理技術を持っている」という視点で見ると、全然違う景色が見えてきます。

「業態発想から脱却することが、収益の柱を増やす最初の一歩なんですよ。洋食屋さんに『何ができますか?』と聞くと、みなさん『オムライスです』とか『ハンバーグです』って答える。でも本当に聞きたいのは、どんな食材と技術を持っているか、なんです。その持ち物を把握してから初めて、次の一手が見えてくる。」

ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役/中小企業診断士)

オムライス1品から何業態が生まれるか、実際に考えてみよう

では具体的に分解してみましょう。洋食屋さんがオムライスを作っているという「事実」をタネにして、どんな業態・商品・販路が作れるかを考えます。

チェックポイント1:自店の「素材・技術・レシピ」を書き出してみる

まず現在のメニューに使っている食材、調理技術、独自のタレ・ソース・隠し味を全部書き出してみてください。これが新業態を作るための「持ち物リスト」になります。洋食屋さんなら、オムライス・ハンバーグ・クリームコロッケ・ナポリタン・エビフライ…と作れるものがある。

✅ ポイント:「何ができるか」ではなく「何を持っているか」の視点で書き出すと、組み合わせの可能性が広がります。

チェックポイント2:「持ち物」をどう組み替えると新業態になるか

オムライスのソース(デミグラス・ケチャップ・和風あんかけなど)を主役にしたら何ができるか。同じソースをパスタにかけたら「洋食ソースのパスタ専門店」になる。オムライスだけに特化して「オムライス専門店」として昼だけ別業態で営業することもできます。チキンライスの具材を少し変えて「炊き込みご飯弁当」の販売にすることもできる。

✅ ポイント:1つの素材・技術から「何に変換できるか」を、お客さんが悩んでいることを起点に考えてみると、より刺さる業態が見えてきます。

チェックポイント3:「食べる場所」も分解してみる

洋食屋さんに来てもらって食べてもらう、これだけが今の窓口になっていませんか。同じ料理が「テイクアウト」「デリバリー」「冷凍販売・通販」という窓口でも売れる可能性があります。ソースや冷凍オムライスとして物販展開すれば、商圏外のお客さんにも届けられる。

✅ ポイント:店内・テイクアウト・デリバリー・通販の4つの窓口を持つことで、1人のお客さんとの接点が増え、1人あたりの累計利益が大きく変わります。

✓ ここまでのポイント

  • 「業態」という枠を外し、自分が持っている食材・技術・ソースを「持ち物リスト」として書き出すことが第一歩
  • 同じ素材でも「専門店化」「別ソース展開」「持ち帰り・通販」と組み替えることで複数の収益の柱が生まれる
  • お客さんが食べる「場所」も分解すると、窓口を4つに増やせる可能性がある

「何を売るか」より「誰の何を解決するか」で考える

ここが、業態戦略の核心部分です。

新業態を考えるとき、多くの経営者さんは「何を売るか」から考えます。でもそれだと、どうしても「業態の延長線上」から抜け出せない。大切なのは「誰の、どんな悩みや要望を解決するか」から考えること。商売は問題解決業であり、要望実現業なんです。

たとえば、こんな発想の転換ができます。

❌ よくあるパターン(業態発想)

  • 「洋食屋だからオムライスとハンバーグを出す」
  • 「ランチとディナーで同じようなメニューを並べる」
  • 「とにかくメニューを増やして対応幅を広げる」
  • 「集客が減ったので期間限定で値下げセールをする」

✅ 推奨アプローチ(悩み解決業の発想)

  • 「共働き家庭の夕食準備の悩みを解決する」→冷凍ミールキット・惣菜販売
  • 「近くで昼食を済ませたいビジネスパーソンの要望に応える」→オムライス専門のランチ特化業態
  • 「ソースにこだわりたい料理好きの主婦の要望に応える」→自家製ソースの瓶詰め物販
  • 「特別な日に自宅で洋食を楽しみたい人の悩みを解決する」→ケータリング・テイクアウトセット

どうですか。業態ではなく「誰の悩みを解決するか」から考えると、全然違う景色が見えてきませんか。

「『オムライスが好き』なお客さんより、『毎日夕飯を作るのが大変でたまには美味しいものを食べさせてあげたい』という悩みを持っているお客さんのほうが、切実度が高いんです。悩みが深いほど、値段じゃなくて価値で選んでくれる。だから業態発想から脱却することが、価格競争から抜け出すことにもつながるんですよ。」

ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役/中小企業診断士)

新業態を始める前に「やめること」を決める

さあ、新しいことを始めよう!と思ったときに多くの経営者さんが陥る失敗があります。それは「今あることに何かを追加しようとすること」です。

今のメニューを全部残したまま、新業態も追加して、テイクアウトも始めて、通販もやって…これをやると、経営者も現場スタッフも疲弊します。クオリティが落ちる。結局どれも中途半端になる。

新しいことを始める前に、「やめること」を先に決めることが鉄則です。

新業態 STEP 1

現状のメニュー・業務を棚卸しして「削れるもの」を探す

売上の8割を占めているメニューはどれですか?実は上位3〜5品で売上の大半を占めているケースがほとんどです。残りのメニューを整理することで、キッチンの動線がシンプルになり、新業態への対応余力が生まれます。

⚠️ よくある失敗:「全メニューがお客さんに必要だから削れない」と思い込んでいるが、実際に注文されているメニューを調べると、半分近くはほとんどオーダーされていないことが多い。

新業態 STEP 2

「持ち物リスト」から最初に試す1業態・1商品を1つに絞る

最初から複数の業態を同時展開しない。まず1つだけ、小さくテストする。「オムライスの自家製ソースを瓶詰めで売ってみる」でもいいし、「週3日だけ昼限定でオムライス専門店として営業してみる」でもいい。小さくやってみて、反応を見ながら育てていく発想です。

⚠️ よくある失敗:最初から設備投資・内装工事・新メニュー全開発を一気にやろうとして、検証する前に資金が底をつく。居抜き物件の活用・既存設備の転用で初期投資を最小化することが鉄則。

新業態 STEP 3

「誰に、何を解決するか」を1文で言えるようにする

新業態を始める前に「このサービスは、〇〇が悩みの〇〇な人に向けて、〇〇を解決する」と1文で言えますか?これが言えないうちは、広告を出しても誰にも刺さりません。ターゲットと悩みを言語化することが、集客コストを最小化することに直結します。

⚠️ よくある失敗:「誰でも食べられます」「幅広い方に」という表現にしてしまい、誰の心にも響かないプロモーションになる。

「POPとメニューブックの改善だけで客単価が5%アップし、売上が過去最高になりました。メニューを増やしたわけじゃなく、今あるメニューの見せ方と説明の仕方を変えただけです。」

中華料理店 オーナー

まとめ:今すぐ「持ち物リスト」を書き出してみてください

洋食屋のメニュー戦略として伝えたかったのは、「新しいものを作る必要はない」ということです。オムライス1品に使っている食材・技術・ソース・食べ方・販路…これらを「分解」して組み替えるだけで、複数の収益の柱が生まれる可能性があります。

大切なのは3つの視点の転換です。

  • 「業態」から「持ち物リスト」への転換
  • 「何を売るか」から「誰の悩みを解決するか」への転換
  • 「追加する」前に「やめることを決める」という順序

人口減少が続く時代、1店舗・1業態だけに依存する経営はリスクが高まっています。でも、大きな投資をしなくても、今あるものを分解して組み替えるだけで、新しい収益の柱は作れる。それが「頑張らない繁盛」の仕組みをつくるということです。

まず今日から、自分のお店の「持ち物リスト」を紙に書き出してみてください。そこから次の一手は必ず見えてきます。

「業態発想からの脱却」や「複数の収益の柱をどう設計するか」については、もっと体系的に学びたいという方に向けて、販促改善の具体的な考え方をまとめた教材を用意しています。ぜひ一度手に取ってみてください。

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