先日、居酒屋を経営している会員さんから「年商1億円って、正直どこから手をつければいいのかわからないんです」という相談をいただきました。今の年商は約5,500万円。料理には自信がある。お客さんにも喜ばれている。でも数字がなかなか伸びない、というお悩みでした。
この方に限らず、年商1億円突破は多くの飲食店・小規模店舗オーナーにとって大きな目標ですよね。ただ、ゴールが見えていても「今何をやるか」が明確でないと、忙しく動き回っているだけで気づけば年末、みたいなことになってしまう。
今回はそういった経営者の方に向けて、年商1億円突破までのロードマップを僕なりに完全公開したいと思います。「知ってよかった」ではなく「明日からやれる」内容をお届けしますね。
📋 この記事でわかること
- 年商1億円突破に向けた取り組みの「正しい順番」
- 売上だけ追いかけても利益が残らない理由と解決策
- 客単価・来店頻度・新規集客それぞれの具体的な打ち手
- 1億円を超えた後に目指す「仕組みで回る経営」の作り方
こんな方におすすめ
- ✅ 年商3,000万〜5,000万円台で伸び悩んでいる飲食店・美容室オーナーの方
- ✅ 年商1億円という目標はあるが、何から着手すればいいか迷っている方
- ✅ 売上は上がっているのに利益が残らないと感じている方
- ✅ 一人で現場を回しながら経営も考えなければならない状況にある方
- ✅ 中長期で継続的に利益が出る仕組みを作りたい方

年商1億円突破で最初にやるべきことは何?
年商1億円突破のためにまず取り組むべきは、「新規集客」ではなく「今来てくれているお客さんからの利益を最大化すること」です。多くの経営者が最初に集客に飛びつくんですが、実はこれが順番を間違えている一番の原因なんですよ。
売上は「客単価 × 客数 × 来店頻度」という3つの要素に分解できます。この3つのうち、最もコストをかけずに今すぐ動かせるのは客単価と来店頻度です。新規客を集めるのはお金も時間もかかる。でも既にお店に来てくれているお客さんに「もう1品」頼んでもらったり、「また来てもらう」仕組みを作ることは、今日からできるんです。
だから正しい順番はこうです。
チェックポイント1:客単価は適正か?
メニューブックやPOPを見直して、お客さんが自然と「もう1品」選びたくなる導線を設計できているかを確認しましょう。「おすすめ」の表示があるだけでは不十分で、「なぜおすすめなのか」「誰に合うのか」が伝わる言葉になっているかどうかが鍵です。
✅ ポイント:メニューブックを「商品カタログ」ではなく「接客ツール」として再設計する。収益商品(利益率の高いメニュー)を最初のページと真ん中のページに配置するだけでも変わります。
チェックポイント2:再来店の仕組みはあるか?
お客さんが来てくれたとき、次にまた来てもらうための動線が設計されていますか?LINEに登録してもらうとか、ハガキを送るとか、そういった「次の接点」を作る仕組みが今の時代は不可欠です。
✅ ポイント:「また来てください」と口で言うだけでは再来店率は変わりません。LINE登録特典を作るなど、仕組みとして動くものを1つ入れてください。
チェックポイント3:新規集客に広告費を使えているか?
客単価と来店頻度が安定してきたら、初めて新規集客に時間とお金を投資します。この段階になってからGoogleマップや食べログを整備したり、チラシを打ったりする。順番を守ることが大切です。
✅ ポイント:広告費の目安は売上の約10%。それを1件あたりの獲得コストで管理する視点を持ちましょう。「何となく出している」から「費用対効果を測って動かす」に変えることが重要です。
✓ ここまでのポイント
- 年商1億円への正しい着手順は「客単価アップ→来店頻度アップ→新規集客」の順番
- 今いるお客さんからの利益を最大化することが最もコストパフォーマンスが高い
- 新規集客は客単価と再来店の仕組みが整ってから投資する
なぜ売上が伸びても利益が残らないのか?
年商1億円を目指している経営者の方がよく陥るのが、売上は上がっているのに手元にお金が残らない状態です。これはなぜかというと、売上を増やすために使ったコスト(割引・広告費・人件費)が増加分を食いつぶしているからなんですよ。
飲食店の場合、健全な収益構造の目安は「原価30%・人件費30%・地代家賃10%・営業利益10%」と言われています。でもこの数字を意識せずに運営していると、売上が増えても利益率が下がってしまう。
❌ よくある失敗パターン
- 割引やクーポンで集客して客数は増えるが利益率が下がる
- 客数を増やすために人件費を増やし、結果コストが跳ね上がる
- 「とにかく売上1億円」を目標にして、利益から逆算した計画を作っていない
✅ 利益が残る経営の考え方
- まず「欲しい利益・年収」を決め、そこから逆算して必要な売上・客数を設定する
- 集客商品(入口価格)は据え置き、収益商品だけで利益を取る設計にする
- 粗利70%以上取れる商品・業態の構成を意識して設計し直す
「売上1億円を目標にするのではなく、手元に残したい利益を先に決める。そこから逆算すると、今何をすべきかが全部見えてきます」
ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役・中小企業診断士)
たとえばサイゼリヤの鶏の唐揚げは290円ですが、それでもちゃんと利益が取れる仕組みを持っている。これは「入口商品で安く提供しながら、全体の仕組みで利益を取る」という設計があるからなんです。個人店でも同じ発想で設計できます。
年商1億円へのロードマップ、具体的にどう進める?
ここからは、実際のステップを具体的に整理してみますね。
ロードマップ STEP 1
欲しい利益から年間計画を逆算する(目標設定フェーズ)
まず「今年、手元にいくら残したいか」を決めます。その数字を決めたら、そのために必要な売上・客数・客単価・来店頻度を逆算して、月別の数値計画に落とし込む。「翌月5日ルール」──毎月5日までに前月の数字を把握して計画との差を確認する習慣も、ここでセットで作りましょう。
⚠️ よくある失敗:「なんとなく1億円目標」で始めてしまい、途中で何をやっているかわからなくなる。目標は必ず利益ベースで設定してください。
ロードマップ STEP 2
店内販促の整備で客単価を上げる(内部強化フェーズ)
POPとメニューブックを見直し、収益商品がちゃんと目に入る設計に変えます。名前の付け方・見た目・説明文の一言コメント、こういった要素で客単価は確実に動きます。
⚠️ よくある失敗:メニューを増やすことで客単価を上げようとする。品数を増やすと原価率・オペレーション負荷が上がるため逆効果になりやすい。「数を増やす」より「見せ方を変える」が正解です。
ロードマップ STEP 3
再来店の仕組みを作る(リピート構築フェーズ)
LINE公式アカウントを整備し、来店したお客さんに登録してもらう。その後、定期的に価値ある情報を届け、次の来店を促す導線を設計します。ハガキによる再来店対策も今でも十分に効果があります。
⚠️ よくある失敗:LINEに登録してもらったのに「クーポン配信するだけ」になってしまうケース。クーポンは割引コストが発生するので、まずは「お得な情報・価値ある情報」を届けることを優先してください。
ロードマップ STEP 4
新規集客の仕組みを整備する(集客拡大フェーズ)
Googleマップのプロフィール・写真・クチコミへの返信を整え、食べログなど複数の入り口から新規のお客さんが来る状態を作ります。この段階では広告費を投資し、費用対効果を測りながら運用する。
⚠️ よくある失敗:ポータルサイトに登録だけして、プロフィール文や写真が他店と似たり寄ったりになっている。「探していたのはここだ!」と思ってもらえる言葉と写真の設計が必要です。
ロードマップ STEP 5
仕組み化・人材育成で「社長がいなくても回る」状態にする(組織化フェーズ)
1億円に近づいてきたとき、次のボトルネックになるのがほぼ間違いなく「社長の時間」です。自分がいないと売上がゼロになる状態では、1億円を超えても維持できない。社長しかできない仕事を分解して、任せられるものはスタッフへ移譲していくことが必要です。
⚠️ よくある失敗:「自分じゃないとできない」と思い込んで、分解する前に諦めてしまう。そばのだしを取る作業だって分解すれば大半は誰でもできます。分解思考で考えてみてください。
「1億円を超えた後に大切なのは、仕組みに働いてもらうことです。社長が現場から抜けられる状態を作れたとき、初めて次の1億円が見えてきます」
ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役・中小企業診断士)
実際に年商1億円を突破した人は何が違ったのか?
僕がこれまで全国1,000店舗以上の支援をしてきた中で、年商1億円を突破した経営者に共通しているのは「順番を守って実践した」ということです。特別な才能や大きな投資があったわけではなく、やることを決めてコツコツ実行した人ほど結果が出ています。
「POPとメニューブックを改善しただけで客単価が5%アップし、売上が過去最高を達成しました。難しいことは何もやっていないんですが、順番を教えてもらったことで迷わず動けました」
(中華料理店オーナー)
「ハガキによる再来店対策を始めたら、月4回来てくださるお客さんが続出しました。以前は平均2ヶ月に1回だったのが、劇的に変わりましたね」
(飲食店オーナー)
こういう声を聞くたびに思うのは、「難しいことをやる必要はない」ということです。今日から始められる小さな1つを、素直に実践できるかどうか。それだけの差なんですよ。
また、年商1億円を突破した後の展開として、1店舗経営から2店舗・複数店舗展開へとステップアップした会員さんも多数います。さらにその先には、事業を一部上場企業に買い取ってもらうという理想的な出口戦略を実現した会員さんも出てきています。こうした実績が業界経験20年以上の支援を通じて蓄積されてきているんです。
まずどこから動き始めればいいか?
ロードマップを知っても、「自分のお店の場合は具体的にどうすればいい?」というのが一番気になるところですよね。売上規模・業態・立地・スタッフ構成によって、最初に手をつけるべきポイントは変わってきます。
まず取り組んでほしいのは、今の自店の数字を「客単価×客数×来店頻度」に分解してみること。この3つのうち、どれが最も改善余地があるかを確認する。それだけで今月やるべき優先順位が明確になります。
次のステップとして、販促の打ち手を整理したい方には、顧客の購買行動をベースにした販促改善の考え方をまとめた資料が参考になります。ぜひ一度ご覧ください。
また、北海道から沖縄・海外まで全国の飲食店・美容室オーナーが実践しながら学んでいる「増益繁盛クラブ」では、初月980円のお試し体験から始めることができます。何から手をつければいいか分からなくなったとき、1人で悩む前にぜひ覗いてみてください。全国の仲間と一緒に動き続けることが、結果を出す一番の近道ですから。
年商1億円は、特別な人だけが到達できる目標ではありません。正しい順番で、素直に実践できる経営者なら必ず近づける場所です。今の行動の結果が今の売上であり、今日から変えた行動が来年の数字を変えます。ぜひ一歩踏み出してみてください。