人手不足・スタッフ育成

なぜ新規と既存で、時間の使い方を変えるべきなのか

「求人広告を出しても全然応募がこない」

「やっと採用できたと思ったら、3ヶ月で辞めていく」

「時給を上げたいけど、それで利益がさらに削れるのが怖い」

こういう悩み、ものすごく多いんですよ。飲食店・美容室の経営者の方と話すと、集客の話よりも採用の話のほうが深刻なケースが増えてきています。

ただ、ちょっと待ってほしいんです。「採用できない」と悩んでいる経営者の多くが、実は採用の仕方そのものを間違えていることがほとんどなんですよね。そして「時間の使い方」も、新規採用と既存スタッフの定着で全然変えていないケースが目立ちます。

今回は、採用に悩む経営者のために「新規採用と既存スタッフで、なぜ時間の使い方を変えるべきなのか」を具体的にお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 採用がうまくいかない本当の原因(狙い目の層を間違えている)
  2. 新規採用の「入口」で何を変えれば応募が来るようになるか
  3. 採用できた後、既存スタッフに時間をかけて定着率を上げる方法
  4. 時給を100円上げるより先にやるべきこと

こんな方におすすめ

  • ✅ 求人広告を出しても応募が来ない飲食店・美容室オーナーの方
  • ✅ 採用できてもすぐ辞めてしまうと悩んでいる方
  • ✅ 人手不足で自分が現場を抜けられず疲弊している方
  • ✅ 時給以外の採用の切り口を知りたい方
  • ✅ スタッフが長く働いてくれる職場づくりに取り組みたい方
なぜ新規と既存で、時間の使い方を変えるべきなのか | 飲食店の年商1億円突破の教科書

「採用できない」の正体は、戦う場所を間違えていること

まず正直に言いますね。求人広告を出しても応募が来ないのは、あなたのお店が魅力的でないからではありません。狙っている人材の層が、全員から奪い合いになっている層だからなんです。

20代前半の若手・新卒、元気よく動いてくれる学生アルバイト──こういう層を狙う求人を出している経営者がめちゃくちゃ多いんですよ。チェーン店も、大手飲食グループも、近所の競合店も、みんな同じ層を狙っています。そこに個人店が時給で殴り込んでも、体力勝負で絶対に勝てないんですよね。

じゃあどうするかというと、「余っている層」に狙いを変えるんです。

具体的には、こういう方々です。

  • 子育てがひと段落して社会復帰したいお母さん
  • 定年退職後に少しだけ働きたいシニアの方
  • 本業があってダブルワーク希望の方
  • 扶養範囲内でコツコツ働きたい主婦・主夫の方

こういう方々は、誰も積極的に採用しようとしていないんですよ。だから競争がない。ライバルがいないところに行けば、時給を大きく上げなくても応募が来るようになります。

チェックポイント①:あなたの求人は「誰向け」になっていますか?

求人票を見直したとき、「誰でも歓迎」「やる気のある方」「男女問わず」といった言葉が並んでいませんか?こういう言葉、実は誰にも刺さらないんですよ。「自分のことを呼んでいる」と感じる人が出てこないんです。

✅ ポイント:ターゲットを思い切って絞りましょう。「結婚・出産後に職場復帰したい方へ」「週3日・10時〜15時だけ働きたい方、大歓迎」のように、特定の誰かに語りかける言葉に変えると、まるで反応が変わります。

チェックポイント②:求人枠は小さくないですか?

フリーペーパーやネット求人で、小さい枠に時給と勤務時間だけ書いているケースがものすごく多いんです。あれだと「で、どんな職場なの?」が一切伝わらないんですよね。

✅ ポイント:求人枠は大きく取って、職場の雰囲気・働いているスタッフの笑顔の写真・「こんな働き方ができます」という具体的なシーン描写を入れましょう。「ここで働いたら自分はどうなるか」がイメージできる求人が、圧倒的に反応が変わります。

「仕事をスタッフに合わせる」発想が採用の突破口になる

採用で苦労している経営者の方に多いのが、「うちの仕事に合う人が来てくれたらいい」という発想なんですよ。これは一見当然に思えるんですが、実は逆なんです。

「仕事をスタッフに合わせる」発想にしたほうが、採用が一気に楽になります。

たとえば、子育て中のお母さんが来てほしいなら、「10時〜15時・残業なし・土日祝休み」という勤務形態を用意するんです。「うちは土日が書き入れ時だからそれは無理」という声もあるかもしれません。でもそこで一度考えてほしいのは、今人手がいなくて困っているのは何曜日なのか、ということです。

土日が忙しいなら、土日に動ける層を別途採用する。平日昼間が薄いなら、平日昼間だけ動けるお母さんを採用する。こうやって「時間帯ごとに採用する層を変える」発想にするだけで、採用戦略がガラッと変わります。

「そんなにバラバラにシフトを組むのが大変じゃないか」と思うかもしれません。でも実際には、長時間ひとりよりも短時間複数人のほうが、オペレーションが安定することが多いんですよ。

「採用コストって、意外と見えていないケースが多いんですよね。求人に10万円使っても来なかった、という話はよく聞きますが、採用できていないことで毎月失っている機会損失を計算したことがある方は少ない。人がいれば取れていたはずの売上・利益を冷静に数字にしてみると、時給を100円上げることのコストより、採用できないコストのほうがずっと大きいケースが多いんです。」

ハワードジョイマン(飲食店・美容室専門 経営コンサルタント)

✓ ここまでのポイント

  • 採用できない原因は「競争の激しい層」を狙っているから。余っている層(主婦・シニア・短時間労働希望者)に狙いを変えると応募が増える
  • 求人票の言葉は「特定の誰か」に語りかける言葉に変えると反応率が上がる
  • 「仕事に人を合わせる」ではなく「人に仕事を合わせる」発想で勤務形態を設計する

採用した後こそ「時間をかける」べき理由

ここが今回の記事の核心部分です。

新規のお客さんと新規採用スタッフは、実は同じ考え方で整理できるんですよ。私がよくお伝えしているのが「新規客には時間をかけない、既存客には時間をかける」という考え方なんですが、これがそのままスタッフの採用にも当てはまります。

新規採用(=新しい人を集めること)は、求人票・採用ツール・条件設定という「仕組み」で動かします。時給よりも伝え方・見せ方・勤務条件の設計で勝負するので、一度仕組みを作れば自動的に応募が来るようになります。ここに社長が毎週何時間も使う必要はないんです。

一方で、採用できた後の既存スタッフには、社長自身がしっかり時間をかける必要があります。なぜかというと、スタッフが定着するかどうかは「この職場で働き続けたい」と思えるかどうかにかかっているから。そしてそれを決めるのは、時給ではなく「この人と一緒に働きたいか」という感情的なつながりが大きいんですよ。

会社として大切にしている考え方・行動原則を言葉にして共有する。スタッフの趣味や得意なことを活かせる場面を作る。「時間で来て帰る人」ではなく「一緒に目標に向かう仲間」として接する──こういうことに社長が時間をかけると、離職率がぐっと下がります。

採用 STEP 1

採用ターゲットを「余っている層」に絞り直す

まず自分のお店が「何曜日・何時間帯に人が欲しいのか」を具体的に書き出します。その時間帯に動ける人は誰かを考え、そこに合わせた勤務条件を設計します。

⚠️ よくある失敗:「誰でもいいから来てほしい」という気持ちから、条件を曖昧にしてしまう。ターゲットを絞ると応募が減ると思いがちですが、逆です。絞ったほうがその人に「自分のことだ」と感じてもらえるので、反応率が上がります。

採用 STEP 2

求人の「伝え方」を変える(枠・写真・言葉)

求人枠を大きめに取り、職場の雰囲気が伝わる写真と、「こんな働き方ができます」という具体的なシーンを文章で書きます。「まかない食べ放題」「残業なし」「子どもの急な体調不良にも対応できる環境です」など、その層が気になることを正直に書くのがポイントです。

⚠️ よくある失敗:時給だけで勝負しようとする。時給を100円上げるコストより、採用ツールの伝え方を変えるコストのほうがはるかに小さい。

採用 STEP 3

採用した後の「既存スタッフ時間」を確保する

社長のスケジュールの中に、スタッフとの対話・現場の声を聞く時間を意図的に作ります。毎週15分でも「最近どう?」と話す場を作るだけで、小さな不満を拾えるようになります。

⚠️ よくある失敗:採用できたら安心して、その後のフォローをしない。採用後3ヶ月が一番離職リスクの高い時期です。

「うちは他と違う」を言えるお店にスタッフが集まる

会員さんの中に、焼鳥居酒屋を経営されている50代の男性オーナーがいらっしゃいます。その方は以前、スタッフの定着に悩んでいて、採用してもすぐ辞めていくという状況が続いていたそうです。

取り組んだのは、「自分のお店が何を大切にしているか」を言語化して、スタッフに繰り返し伝えていくことと、スタッフが「自分のアイデアが活きる場面」を作ること。値引き競争から抜け出し、自分のお店の価値に自信を持てるようになったことで、働くスタッフにも「うちは他と違う」という誇りが生まれたそうです。

「客単価が900円アップしたことより、スタッフが『うちの焼鳥は本当においしいんだよね』と自信を持って語ってくれるようになったことが、正直一番うれしかったです。新メニューを開発する時間も取れるようになって、仕事が楽しくなりました。」

焼鳥居酒屋オーナー(男性・50代)

これ、すごく本質をついているんですよ。お店が「自分たちの価値に自信を持っている」と、それがスタッフにも伝染するんですよね。安売りして「早くテーブル回して」という働き方より、「うちの料理をしっかり届けよう」という働き方のほうが、スタッフだって気持ちよく働ける。当然、定着率も変わってきます。

採用というのは、実はお店のあり方そのものと直結しているんです。

❌ よくあるパターン(時給勝負・条件だけで採用しようとする)

  • 時給を上げても他店に取られ、また上げる悪循環に入る
  • 時給目当てのスタッフが集まるため、「もっといい条件の店があれば辞める」という層しか来ない
  • 職場の雰囲気・価値観が合わず、すぐ離職する

✅ 推奨アプローチ(価値観・働きやすさで選ばれるお店にする)

  • 「どんな人に来てほしいか」を言語化し、価値観軸で呼びかける求人文章を書く
  • 勤務条件を「その人に合わせる」設計にすることで、長く働いてもらえる層が集まる
  • お店の理念・大切にしていることを共有することで、時給以外のつながりを作る

まとめ:新規採用は「仕組み」、既存スタッフには「時間」を使う

整理しますね。

新規採用は、狙う層を変えて、求人の伝え方を変えて、勤務条件を設計する──これは「仕組み」の話です。一度ちゃんと作れば、毎回ゼロから悩まなくてよくなります。ここに社長が毎週何十時間も使う必要はありません。

一方で既存のスタッフには、社長がしっかり時間をかける。話を聞く、価値観を共有する、活躍できる場を作る──これが定着率を上げる本質です。

新規と既存で時間の使い方を変える。これだけで、人手不足の悩みはかなり変わってきます。

「じゃあ具体的にどんな求人の文章を書けばいいの?」「自分のお店の勤務条件をどう設計すればいいの?」という方は、ぜひ一度、販促と採用の全体像を整理する教材をのぞいてみてください。

採用・定着だけじゃなく、客単価の上げ方・リピーターの作り方・利益の残し方まで含めて体系的に学べる環境があります。全国1,000店舗以上の支援実績をベースにした内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。

➡️ 顧客の購買行動を軸とした 販促改善の教科書

また、毎月のセミナーや全国の経営者仲間との掲示板交流・24時間のAI経営相談が使える会員制サポートもあります。採用や定着に悩んでいる方が多く集まっているコミュニティですので、一人で抱え込まずにぜひご活用ください。初月は980円のお試し体験からスタートできます。

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採用で困らないお店を、一緒に作っていきましょう。

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