成功事例

なぜ私は会社を使って「自分年金」を作っているのか

結論から言うと、私が会社を使って「自分年金」を作っているのは、個人経営の店主が引退後に収入を得る手段が、ほとんど整備されていないからです。

国民年金だけでは月6〜7万円前後。厚生年金に加入していても、飲食店・美容室のオーナーが掛けてきた額では、老後の生活費をまかなうには心もとない。それが現実なんですよね。

で、多くの方がどうするかというと、「体が動く限り現場に立ち続ける」という選択をします。でもそれって、自分の体力が売上の上限になってしまう構造で、50代・60代になって初めて「あ、出口を考えておくべきだった」と気づく。手遅れとは言わないけれど、準備に入るのが遅いほど選択肢が極端に狭まるのは事実です。

今日は、私自身がなぜ・どうやって会社を使った「自分年金」設計に取り組んでいるのか、その考え方と具体的な手順をお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 「自分年金」とは何か、なぜ個人店オーナーに必要なのか
  2. 属人化した社長業を脱却し、事業に価値をつける具体的な手順
  3. 会社に累計利益を積み上げる仕組みの作り方
  4. 4店舗展開・事業売却・後継者活用など、出口戦略の現実的な選択肢

こんな方におすすめ

  • ✅ 引退後の収入について、まだ具体的に考えたことがない方
  • ✅ 自分がいないとお店が回らない状態が続いている方
  • ✅ 「事業を誰かに引き継ぎたい」と漠然と思っているが、何から手をつければいいかわからない方
  • ✅ 売上は立っているのに、会社にお金が残らないと感じている方
  • ✅ 50代以降の経営の出口を、今から設計しておきたい方
なぜ私は会社を使って「自分年金」を作っているのか | 飲食店の年商1億円突破の教科書

「店を閉めたら収入ゼロ」という構造に、気づいたのは40代後半だった

私がこのテーマを真剣に考え始めたのは、ある会員さんとの対話がきっかけでした。静岡市内で飲食店を20年以上経営している方で、繁盛しているお店でした。売上もある。お客さんにも愛されている。でも、こう言ったんですよ。

「ジョイマンさん、私が厨房に立てなくなったら、このお店は終わりなんです」

この一言が、ずっと頭に残っています。繁盛しているのに、出口がない。いや、正確に言うと「出口を作ることを考えてこなかった」んですよね。

個人経営の店主が陥りやすい構造がここにあります。売上=自分の労働力。自分が現場に立つことで成り立っているビジネス。これって極端な話、フリーランスと変わらない。会社の形を取っていても、実態は「自分という個人が売っている」状態です。

この構造のまま年齢を重ねると、体が動かなくなった瞬間に収入がゼロになる。事業を売ろうにも、「社長がいないと回らない」お店には買い手がつかない。後継者に任せようにも、引き継げるマニュアルも仕組みも存在しない。そういう状況になって初めて焦り始めるわけです。

「自分がいないとお店が回らない」という状態が続いていると、出口戦略どころか仕組み化の手前で止まっていることが多いですよね。お客さんの購買行動を軸にした販促の見直しから入ることで、属人化を脱するための土台が整い始めます。この教材では、その考え方の整理ができます。

顧客の購買行動から販促を見直す教科書を受け取る

「自分年金」の正体は、会社に積み上げた累計利益です

では「自分年金」って具体的に何なのか、ということですね。

シンプルに言うと、会社(法人)に利益を残し続け、その蓄積を引退後に給与・役員報酬として受け取る仕組みのことです。

個人事業主の方がよくやるのは、稼いだお金をそのまま生活費に使ってしまうパターン。会社と個人の財布が一つになっているから、事業が好調な時期でも手元にお金が残らない。これだと、老後に備える原資が一向に積み上がらないんですよ。

法人化して「会社のポケット」と「個人のポケット」を2つに分けると、話が変わってきます。会社に利益を残し、バランスシート(B/S)に蓄積していく。それを引退後に少しずつ受け取る設計にすれば、現役を退いた後も一定の収入が入ってくる。これが「自分年金」の正体です。

大事なのは、「売上より利益を残す」という発想に切り替えること。売上が大きくても、原価・人件費・値引きで全部消えてしまったら、会社には何も残らない。月商が高くても、手元に残る金額が薄ければ、自分年金の原資は一向に積み上がりません。

「会社に利益を積み上げることは、経営者自身の老後を守ることでもある。売上の大きさではなく、何が残ったかを問い続けることが、長く経営を続ける人の共通点ですね」

ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役/中小企業診断士)

属人化を脱することが、すべての出口戦略の入り口

「自分年金を作りたい」「事業を誰かに引き継ぎたい」「いつかM&Aや売却も視野に入れたい」──どの出口を選ぶにしても、共通して最初にやるべきことがあります。

それが、「社長しかできない仕事をなくすこと」です。

ここで多くの方が「そんなこと言っても、自分にしかできない仕事があるから…」と思う。でも、その「自分にしかできない」という感覚、実はほとんどの場合が思い込みなんですよ。

たとえばそばのだしを取る作業でも、分解していくと「昆布を計量する」「鍋に水を入れる」「火加減を調整する」「出汁をこす」という個々の作業に分かれる。一つひとつを見れば、誰にでもできることが多い。「味の判断だけは自分」というところまで分解できれば、あとは任せられる。

この「分解思考」を徹底することが、属人化を脱する第一歩です。

チェックポイント①:自分が休んだとき、お店は回るか

1週間、自分が現場に立たなくても売上が維持できるか。これが属人化の簡単な診断基準です。「無理」と即答できる方は、出口戦略の前に仕組み化が必要な段階です。

✅ ポイント:まず1週間のスケジュールを全部書き出してみてください。「自分がやっていること」を可視化するだけで、任せられる作業が見えてきます。

チェックポイント②:マニュアル・手順書は存在するか

口頭で伝えているだけで、書面や動画で残っていないものはすべて属人化のリスクです。自分が倒れた瞬間に、その知識は消える。

✅ ポイント:完璧なマニュアルでなくていい。「初めてのバイトが見ながらできる」レベルで書き出すことから始めてください。

チェックポイント③:特定のスタッフや料理長に依存していないか

社長だけでなく、特定スタッフが辞めたらお店が回らない状態も同様のリスクです。その人の頭の中にある技術・知識を、仕組みとして外に出す必要があります。

✅ ポイント:依存している人の作業を書き出し、「誰でもできる形」にするための教育・マニュアル化を優先課題にしてください。

✓ ここまでのポイント

  • 「自分年金」とは、会社(法人)に利益を積み上げ、引退後に給与として受け取る仕組みのこと
  • 出口戦略の第一歩は「属人化をなくす」こと。分解思考で作業を標準化し、任せられる状態を作る
  • 売上より利益を残す発想への転換が、すべての土台になる

「会社に利益を残す」「価値で選ばれる店にする」という話、頭ではわかっても「何を・どの順番でやるか」が見えないと動けないですよね。増益繁盛クラブでは、客単価アップ→リピート強化→新規集客の順番で、利益の残る体質に変えていく具体的な手順を月次セミナーや会員サイト動画で提供しています。初月は980円からお試しできます。

増益繁盛クラブの入会案内を見る(初月980円)

「価値で選ばれる店」になることが、事業価値を高める

会員の寿司店を経営している50代の男性オーナーの話をさせてください。

「客単価が6,000円から8,500円に上がりました。値上げじゃなくて、価値の伝え方を変えただけなんです。今は『価値で選ばれている』という実感が生まれて、仕事への自信が全然違います。1日1.5時間を自分の時間として使えるようにもなりました」

寿司店オーナー(男性・50代)

この方がやったのは、安売りをやめて「なぜうちの寿司はこの値段なのか」を丁寧に伝えること。ネタの仕入れ先、職人としての経験年数、こだわりの米の炊き方──それを伝える場を作ったんです。

客単価が上がると何が起きるか。同じ客数でも利益が増える。利益が増えると、会社に残せるお金が増える。それが積み重なって「自分年金」の原資になっていく。

さらに、「価値で選ばれている店」は事業としての価値も高い。後継者や買い手が見たとき、「なぜこの店が選ばれているのか」が明確になっている店は、引き継いでも再現できる可能性が高い。それが評価につながるんですよ。

逆に、「安くて量が多い」だけで選ばれているお店は、値上げした瞬間に客が離れる。安さしか理由がないから、後継者が引き継いでもすぐ崩れる。事業としての価値が薄いんですよね。

4店舗以上・複数業態化で、「売れる事業」に育てる

さらに一歩先の話をすると、4店舗以上の規模になると、上場企業のM&A(買収)対象に入ってくることがあります。実際に、増益繁盛クラブの会員さんの中には、一部上場企業に事業を買い取ってもらう形で理想的な出口戦略を実現した方もいます。

「そんな大きな話は自分には関係ない」と思うかもしれません。でも、これは規模の問題というより、「事業として再現性があるか」という話なんですよ。

出口戦略 STEP 1

1店舗を仕組み化して、自分がいなくても回る状態を作る

まず現状の1店舗で属人化を解消します。マニュアル化・スタッフへの権限委譲・収益構造の見える化を進め、「社長なしでも利益が出る状態」を最初の目標にしてください。

⚠️ よくある失敗:「いつかやろう」と後回しにして、結局手をつけないまま60代を迎えるパターン。仕組み化は元気なうちにやるのが鉄則です。

出口戦略 STEP 2

会社に利益を積み上げる設計にする

法人化してポケットを2つに分け、会社のバランスシートに利益を残していく。役員報酬は生活費に合わせて設定し、余剰は会社に残す。これを毎年続けることが「自分年金」の積み立てです。

⚠️ よくある失敗:利益が出た年に設備投資や高額支出で全部使い切ってしまうこと。「残す」という意識を持たないと、会社に何も蓄積されません。

出口戦略 STEP 3

2店舗目・別業態での複数展開で事業価値を高める

既存の商品・素材・仕込みを分解して、別業態として展開する。洋食屋ならオムライス専門店・ソース販売など、すでに持っているものを組み替えるだけで第2の柱を作れます。居抜き物件で初期投資を抑え、3年区切りで検証しながら進めるのがリスクの少ないやり方です。

⚠️ よくある失敗:1店舗目の仕組み化が完了していない段階で2店舗目を出すこと。結果、どちらも中途半端になって両方が苦しくなります。

もう一つ、見落とされがちな選択肢として「後継者不在の地域人気店を引き継いで屋号ごと取得する」というやり方もあります。自分で一から作るより、すでにお客さんがいるお店を丸ごと受け継ぐ。これも立派な事業拡大の手段で、地域の飲食文化を引き継ぐという意味でも価値ある選択です。

「出口戦略は引退直前に考えるものじゃない。今の経営の中に、すでに仕込んでおくべきものなんです。10年後に選択肢を持てるかどうかは、今日の行動で決まりますよ」

ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役/中小企業診断士)

まとめ:「今の行動の結果が、10年後の自分の選択肢」

私が会社を使って「自分年金」を作っているのは、経営者として将来の選択肢を今から作っておくためです。引退後に「お金がない、でも体は動かない」という状況だけは避けたい。そのためにできることは、今の経営の中にちゃんと仕込んでおける。

整理すると、やることはシンプルです。

  • まず属人化を解消して、仕組みで回るお店を作る
  • 法人化して会社のポケットに利益を積み上げる
  • 価値で選ばれる店にして客単価・利益率を高める
  • 複数業態・複数店舗で事業としての再現性を作る
  • 出口の選択肢(引退後の給与・売却・承継)を今から設計しておく

全国1,000店舗以上の支援実績の中で見えてきたのは、「準備した人だけが選択できる」という事実です。体が元気なうちに、売上が出ているうちに、仕込んでおく。それが20年間、多くの経営者の方と一緒に確かめてきた答えです。

ぜひ今日から、1週間のスケジュールを書き出すところだけでも始めてみてください。それが「自分年金」への第一歩になります。

10年後の選択肢は今日の行動で決まる、という話を読んでいただきました。でも一人で考え続けていると、同じ場所をぐるぐるしてしまいがちです。増益繁盛クラブには、出口戦略・仕組み化・利益体質への転換に取り組んでいる全国の経営者仲間がいて、24時間AIへの相談や月次セミナーも使えます。まず入会案内を確認してみてください。

増益繁盛クラブで出口戦略と仕組み化に取り組む

-成功事例