「仕入れ値が上がって、もう限界です」
「値上げしたくても、お客さんが離れそうで怖い」
「毎月売上は立っているのに、手元にお金が全然残らない」
こういう声、ここ1〜2年で本当に増えましたよね。食材の仕入れコスト、光熱費、包材……あらゆるものが上がっている中で、価格を据え置いたまま「頑張って」いる経営者の方が、今とても多い状況です。
僕、ハワードジョイマンは、静岡市清水区を拠点に、全国の飲食店・美容室をはじめとする独立系の小規模店舗を1,000店舗以上支援してきました。中小企業診断士として、また「笑人(しょうにん)の繁盛術」を体系化したコンサルタントとして、現場で実際に起きていることを見続けてきた立場から、今日は「物価高騰時代に手元にお金を残すための、具体的なサバイバル術」をお伝えしていきます。
この記事で伝えたいことは一つだけです。「忙しいのに利益が残らない」という状態から抜け出すための、順番と考え方、これだけに絞って深掘りしていきます。
📋 この記事でわかること
- なぜ「売上があるのに手元にお金が残らない」のかの根本原因
- 値上げしなくても利益率を改善できる「原価コントロールの具体的な方法」
- 集客商品と収益商品を分ける「店内誘導の仕組み」の作り方
- 物価高騰時代でも利益を守った飲食店の実例
こんな方におすすめ
- ✅ 仕入れコスト・光熱費の高騰で利益率が下がり続けている飲食店オーナーの方
- ✅ 値上げしたいけれど客離れが怖くて踏み切れない方
- ✅ 毎月売上は立っているのに、月末の通帳残高が不安な方
- ✅ 安売り・割引で集客してきたが、そろそろこのやり方に限界を感じている方
- ✅ 「原価率・人件費率」を意識したことがなく、数字の管理が苦手な方

「売上があるのに利益がない」——その正体はここにある
まず最初に確認しておきたいのですが、物価高騰で苦しんでいる飲食店の多くは、実は「物価高騰が始まる前から」すでに構造的に利益が残りにくい体質になっていたんですよ。物価高騰はそれを可視化させたに過ぎないケースが非常に多いんです。
飲食店の利益構造として、よく言われる目安があります。「3・3・3・1の法則」というやつですね。売上に対して、原価30%・人件費30%・地代家賃その他10%・営業利益10%——これが一つの健全な目安です。
でも、現場の話を聞いていると、原価率が40%を超えている店が珍しくない。人件費も35〜40%になっている。これだと足し合わせるだけで売上の80〜85%が消えていくので、残るのが5〜10%どころかマイナスになってしまうのは当然なんですよね。
さらに問題なのが、「集客のために安売り・割引をしている」パターンです。半額クーポン、来店ポイントで無料券、グルメサイトのプレミアムプランで大幅割引……これらは確かにお客さんを呼び込みますが、来てくれるお客さんは「安いから来た人」なので、普通の価格だと来なくなるんですよ。
「安売りで集客すると、安い価格でしか評価されない客層が集まる。それでは価格を戻した瞬間に消える。大事なのは『価値で選ばれる仕組み』を先に作ること。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店グループ総代表)
物価高騰時代のサバイバルは、「安売りをやめる」ことから始まります。でもいきなり価格を上げるのは怖いですよね。だから最初にやることは別にあるんです。
「売価を維持したまま原価率を下げる」と言われても、自分の店のどのメニューから手をつければいいのかが、まだピンとこないですよね。お客さんの購買行動の流れをふまえて自店の販促を整理できる電子書籍「顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書」を無料でお渡しします。メールアドレスを入力するだけで受け取れます。
まず「値段を上げる前」にやること——原価率を下げる3つの工夫
「値上げしないと利益が出ない」と思っている方が多いのですが、実は売価を維持したまま原価率を下げる工夫が先です。これをやっていない店が本当に多いんですよ。
チェックポイント①:メニューの「原価率の高い品」を把握しているか
まず自分のメニュー表を広げて、品目ごとの原価率を計算してみてください。全メニューの原価率が同じ店はないはずです。原価率10%のメニューもあれば、50%を超えているものもある。その中で「原価率が高いのに安く売っているメニュー」がないかを確認します。
✅ ポイント:原価率の高いメニューは、①売価を少し上げる、②量を適正化する、③提供をやめる、のいずれかを検討してください。全メニュー一律に値上げするのではなく、品目ごとに判断するのが正解です。
チェックポイント②:仕入れ先・仕入れ方を見直したことがあるか
同じ食材でも、仕入れ先・仕入れ量・仕入れタイミングで原価は変わります。複数の仕入れ業者を比較したことがない、大量仕入れの交渉をしたことがない、という店は意外と多いです。
✅ ポイント:仕入れ集約で週3時間と仕入れコストを同時に削減した事例もあります。仕入れ業者との関係を見直す交渉は、物価高騰を理由に動きやすい今が絶好のタイミングです。
チェックポイント③:廃棄ロスを数字で把握しているか
仕入れた食材のうち、どのくらいが廃棄されているかを把握している経営者は少ないです。廃棄ロスは「見えない原価」なんですよね。月に3万円の廃棄があれば、年間36万円の利益が消えている計算です。
✅ ポイント:メニュー数を絞る、食材の使い回し設計をする、仕込み量を販売実績に合わせて最適化するだけで、廃棄ロスは大幅に減らせます。「メニューを増やすほど繁盛する」は幻想で、絞るほど廃棄が減り利益率が上がるケースが多いです。
✓ ここまでのポイント
- 飲食店の利益が残らない根本原因は「安売りによる客層の質の低下」と「原価・人件費のコントロール不足」にある
- 値上げの前に、まず「売価を維持したまま原価率を下げる」3つの工夫(品目別原価把握・仕入れ見直し・廃棄ロス削減)を徹底する
- 3・3・3・1の目安(原価30%・人件費30%・家賃等10%・利益10%)を自店の数字と照らし合わせることが出発点
「集客商品と収益商品を分ける」「店内販促で誘導する」——頭ではわかっていても、一人でやろうとすると手が止まってしまうのが正直なところじゃないでしょうか。増益繁盛クラブでは、全国の飲食店オーナーが実際にどう動いているかを掲示板で共有しながら、月次セミナーと24時間AIへの相談で「次の一手」を一緒に考えていけます。初月980円のお試し体験から始められます。
「集客商品」と「収益商品」を分けると、利益構造が変わる
原価率の管理と並行してやっていただきたいのが、メニューを「集客商品」と「収益商品」に分ける発想です。これをやるかやらないかで、利益の残り方が全然変わってきます。
集客商品というのは、「まずここに来てもらうための入口になる商品」です。価格が手頃で、「このお店、気になる」と思ってもらえるもの。例えば、ランチのお得なセット、看板の定番一品料理、グルメサイトに掲載するクーポン対象メニュー、などですね。
収益商品は、お店に来てくれたお客さんに「ぜひ試してほしい」高単価・高利益率のメニューです。この2つを分けて設計し、「集客商品で呼び込んで、店内販促で収益商品に誘導する」という流れを作るんです。
マクドナルドの戦略がわかりやすい例ですね。ハンバーガー単体は安く設定して来店動機にする。でもセット商品・サイドメニュー・ドリンクの利益率は高い。入口と収益の役割を分けているから成り立つ構造なんですよ。
飲食店で具体的にどうするかというと、店内のPOPやメニューブックの設計が鍵になります。収益商品を「おすすめ」として目立つ位置に配置する、写真と一緒にストーリー(素材・作り方・こだわり)を添える、スタッフが自然に「こちらもよく出ますよ」と声をかけられるようにする——こういった店内誘導の仕組みを作ることで、客単価は自然に上がっていきます。
また、割引を「全メニュー一律」でやっている店が多いですが、収益商品まで割引するのは利益を自ら削る行為です。割引は集客商品か、1万円以上の高単価コースに絞る。それ以外は定価で提供できる価値を作ることに集中してください。
POPやメニューブックの改善について、もっと具体的な手順を知りたい方はFL比率60%を切るための現実的な改善策もあわせて参考にしてみてください。
「ライザップ型」の高利益商品を1つ持つと、経営が安定する
ここから少し発想を広げてほしいんですが、物価高騰時代に本当に強い飲食店というのは、「料理を売っているだけの店」ではなく、「料理に付随するノウハウ・アドバイス・体験を売っている店」なんですよ。
例えばライザップって、トレーニングという「作業」を売っているわけじゃないですよね。「痩せる結果」と「専属トレーナーがついてくれるという安心感」を売っている。だから高単価でも選ばれる。
飲食店でもこの発想は使えます。例えば、「ソムリエのいる店が提案するペアリングコース」「店主が仕入れから語る産地直送の旬素材コース」「子どもの食育に取り組む家族向けの食事体験」——料理そのものの原価は変わらなくても、そこに「ストーリー・専門性・体験」を付加することで、利益率の高い商品を設計できるんです。
こういう商品を1つ持つと、経営が変わります。「何か特別なことをしたいときはあの店で」と思い出してもらえる存在になると、価格競争から自然に抜け出せるんです。
「稼いでいるお店が一番社会に貢献しているんです。利益を残すことは、いいものを提供し続けられるという証明でもある。安売りで疲弊するより、価値を伝えて正当な対価をもらう。これが僕の考える、本当の繁盛店の姿です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店グループ総代表)
僕がよく言うのは「メジャーデビューしなくていい」ということですね。全国区を狙わなくていい。半径1キロ圏内で「あそこは特別な店」と思ってくれるお客さんが100人いれば、それで十分なんですよ。地域でインディーズバンドとして根強いファンを作る——これが個人経営の飲食店の王道です。
実際にやった飲食店の話——客数40%増、利益過去最高の現実
「理屈はわかったけど、本当にうまくいくの?」と思っている方のために、実際の声を紹介しますね。
「客数を前年比40%増やし、売上・利益ともに過去最高を更新しました。」
飲食店オーナー
これは僕が支援してきた飲食店の経営者さんの声です。客数が40%増えるというのは、すごいことです。でもここで注目してほしいのが「利益も過去最高」という部分なんですよ。
客数だけ増えても、割引で集めていたら利益は増えません。「売上が増えて、かつ利益も過去最高」というのは、集め方と売り方の両方が変わったということなんですよね。
具体的に何をやったかというと、やはり①店内販促(POPとメニューブック)で収益商品への誘導を整えたこと、②安売りの割合を下げて「来てほしいお客さん」を集める発信に切り替えたこと、③再来店の仕組み(LINE・ハガキ)で来店頻度を上げたこと——この3つが軸でした。
大事なのは順番です。まず客単価を上げる仕組みを店内に作る、次に再来店を仕組みで促す、最後に新規集客。この順番を守るだけで、同じ客数でも利益の残り方が全然変わってきます。飲食店の自動化と仕組み化で社長の時間を取り戻す手順と合わせてこの順番を意識してみてください。
物価高騰の時代だからこそ、「頑張って売上を増やす」じゃなくて「賢く利益を残す仕組みを作る」方向にシフトしてほしいんです。売上より利益——これが僕の一貫したメッセージです。
まとめ:物価高騰時代を生き抜くのは「仕組みのある店」だけ
今日お伝えしたことを整理するとこうなります。
- 利益が残らない根本原因は「安売り集客」と「原価・人件費の管理不足」にある
- 値上げの前に、まず「売価を維持したまま原価率を下げる」工夫を徹底する
- メニューを「集客商品」と「収益商品」に分け、店内販促で誘導する仕組みを作る
- 料理にノウハウ・体験・ストーリーを付加した「高利益率商品」を1つ持つ
- 順番は「客単価UP→再来店仕組み化→新規集客」の順で進める
物価高騰は確かにきつい逆風です。でも同じ状況の中でも、利益を伸ばしている飲食店は存在します。その差は「仕組みがあるかどうか」なんですよ。仕組みがある店は、外部環境が変化しても対応できる。仕組みがない店は、毎回場当たり的に対応するしかなくなる。
「頑張らない繁盛」というのは、サボることじゃないです。仕組みに働いてもらうことで、経営者が本来やるべきことに集中できる状態を作るということです。
今日の内容を読んで、「自分のお店で一つ試してみよう」と思えたなら、ぜひその一歩を踏み出してください。全国1,000店舗以上の支援経験から言えることは、「素直に実践した人ほど、確実に結果が出る」ということです。
引き続き、現場で役立つ情報を発信し続けていきます。一緒にやっていきましょう。
「売上はあるのに利益が残らない」という悪循環を断ち切るために、今日からできる順番と仕組みをこの記事でお伝えしました。それを実際に動かし続けるための仲間と環境が欲しい方には、増益繁盛クラブがその場になります。全国の経営者との交流・月次セミナー・24時間AI相談が月額9,800円で使えます。まず初月980円で試してみてください。