成功事例

美容室の経営コンサルに密着、1日の支援で何が変わるか

先日、ある美容室オーナーの方からこんなご相談をいただきました。

「ジョイマンさん、正直に言うと、あと10年で店を誰かに渡したいんです。でも今は私が抜けたら店が回らない。何から手をつければいいか、まったく見えていなくて」

50代前半の男性オーナーさんでした。腕はある、常連さんもいる、売上だってそこそこある。なのに「10年後の自分」が全然見えていない、という状態です。

これ、美容室に限らず飲食店でも整体院でも、独立系の小規模店舗を経営している方に本当によくあるご相談なんですよ。

今日は、そのご相談をきっかけに実施した「1日の支援」の流れを、できるだけリアルにお伝えしようと思います。事業承継や引退後の設計に不安を感じている方にとって、何かヒントになれば嬉しいです。

📋 この記事でわかること

  1. 「社長がいないと回らない店」が事業承継の最大の壁になる理由
  2. 業務標準化→複数店舗展開→累計利益の積み上げという出口設計の順番
  3. スタッフの独立支援や上場企業への売却など、選択肢が広がる条件とは
  4. コンサル1日密着で実際に何が変わったか、具体的な変化のポイント

こんな方におすすめ

  • ✅ 10年以内に店を誰かに任せたい・引き継ぎたいと考えている美容室オーナーの方
  • ✅ 自分が現場を抜けると途端に売上が落ちる、という状態を変えたい方
  • ✅ 1店舗経営から2店舗・複数店舗展開を視野に入れ始めた方
  • ✅ 引退後の収入設計(いわゆる「自分年金」)をそろそろ考えたい方
  • ✅ スタッフの定着が悪く、後継者候補が育っていないと感じている方
美容室の経営コンサルに密着、1日の支援で何が変わるか | 飲食店の年商1億円突破の教科書

午前10時:まず「社長しかできない仕事リスト」を作る

支援当日、最初にやることはヒアリングです。でも、ただ話を聞くわけじゃありません。

「1週間で、あなたしかできない仕事を全部書き出してください」

こう伝えると、多くの経営者がびっくりするくらい長いリストを持ってきます。このオーナーさんも例外じゃなかった。予約の管理、カラー剤の発注、スタッフのシフト調整、顧客へのDM送付、Googleの口コミ返信……ざっと20項目以上。

でも冷静に見ていくと、その半分以上は「社長じゃなくてもできる仕事」なんですよ。やり方さえ紙に書き起こせば、スタッフに任せられる。あるいは、AIを使って口コミ返信文を自動生成するような仕組みに置き換えることだってできます。

事業承継を考え始めたとき、多くの経営者は「後継者探し」から入ろうとするんですが、それは順番が逆なんですよ。まず「社長しかできない仕事をゼロに近づける」ことが先。それをやらないと、後継者が来ても引き継げない。社長に依存した店は、事業としての価値が評価できないんです。

午前中は、このリストを一緒に整理するだけで2時間かかりました。でもこれが、すべての土台になります。

「社長しかできない仕事が多すぎて、引き継ぎのイメージが全然わかない」という状態、まさに今日の記事で触れた出口設計の前段階です。お客さんの購買行動を軸に自店の販促と仕組みを見直すための電子書籍を無料でお渡ししています。メールアドレスを入力するだけで受け取れます。

販促と仕組みを見直す教科書を無料で受け取る

午後1時:「利益の器」を見える化する

午後は数字の話に入ります。

事業承継や店舗売却を考えるとき、「売上がいくら」よりも「会社にどれだけ利益が残っているか」のほうが、評価に直結するんですよ。これ、意外と知らない経営者が多いんです。

たとえば、月商が大きくても毎月ギリギリの経営では、会社に内部留保がない。事業を誰かに売ろうとしても、「この店、買い取って大丈夫かな」と思われてしまう。逆に、月商はそこそこでも毎月きちんと利益が残って会社に積み上がっていれば、それが「自分年金」の原資になるし、外部からの評価も変わってくるんですよ。

このオーナーさんと一緒に使ったのが「ストラック図」という考え方です。売上から原価・人件費・家賃・その他経費を差し引いて、最終的にいくら残るかを一枚の図で見える化する。これをやることで、「あ、自分は利益じゃなくて売上を追いかけていたんだ」と気づいてもらえることが多いです。

そして次の質問をします。「引退後、月にいくら収入があれば十分ですか?」

この「欲しい利益から逆算する」発想が、出口設計の出発点になります。目的地から逆算して行動する──これが、頭でわかっていてもなかなか実践できていない部分なんですよ。

「準備に入るのが遅いと、選択肢が極端に狭まる。事業承継は、元気なうちに、余裕のある数字のときにしか設計できないんです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・店舗利益最大化コンサルタント)

✓ ここまでのポイント

  • 事業承継の準備は「後継者探し」より先に「社長しかできない仕事をなくす」ことから始まる
  • 会社に利益が積み上がっていないと、事業としての評価も選択肢も狭まる
  • 「欲しい収入から逆算する」出口設計が、引退後の安心をつくる

「利益体質に変えてから規模を広げる」という順番は頭でわかっても、実際に何をどの順番でやるかが見えないと動けないですよね。増益繁盛クラブでは、客単価適正化→リピート率向上→新規集客の順番を体系化した動画と月次セミナー、全国の経営者との掲示板交流が揃っています。初月は980円のお試し体験からスタートできます。

増益繁盛クラブの入会案内を見る(初月980円)

午後2時:複数店舗展開と「事業として育てる」という発想

ここで、少し視野を広げる話をします。

全国1,000店舗以上の支援をしてきた中で、出口戦略が「選択肢の多い形」になっている経営者には共通点があります。それは、1店舗にとどまらず、複数店舗を経営しているということです。

なぜかというと、4店舗以上になると、上場企業の買取対象にもなり得るからです。これは知っている人が少ないんですが、事実として会員さんの中に、1店舗から多店舗展開を進めた結果、一部上場企業に事業を買い取ってもらう形で理想的な出口戦略を実現した方がいます。

美容室の場合、2店舗目を出す段階でオーナー自身が現場に立たなくていい仕組みが必要になります。これが実は、事業承継の準備そのものなんですよ。スタッフが自走できる標準化ができていて、初めて2店舗目が成立する。美容室の客層と単価を変える順番もそうですが、何かを変えるときには「順番」が大事です。

「多店舗展開なんて、うちには無理」と思う方もいると思います。でも、必ずしも大きく出る必要はない。たとえばスタッフの1人を独立支援する形で、フランチャイズや業務提携という関係性で2店舗目を動かす方法もあります。大事なのは、「自分一人の店」ではなく「仕組みが動く事業」として育てるという発想への転換です。

ここで、飲食店の事例をひとつ紹介させてください。美容室ではありませんが、この考え方は業種を問わず共通します。

「月商が420万から560万になったことも嬉しいですが、それより週2日の休みが取れるようになったことと、値引き競争から抜け出して料理への自信を取り戻せたことが一番大きかったです。」

焼肉店オーナー(40代・男性)

この方が変わったのも、最初のステップは「仕組みづくり」でした。社長が現場にいなくても売上が立つ体制を作ったから、休みが取れた。そして利益が残る構造に変えたから、値引きをやめることができた。この順番なんですよ。

午後3時:「後継者候補」はどこにいるか

最後のセッションでは、後継者の話をしました。

後継者不在の問題は、美容室だけでなく地域の人気店が閉店してしまう最大の原因です。でも、後継者候補は意外と近くにいることが多い。まず考えてほしいのは、今いるスタッフの中に「いつかは自分で店を持ちたい」と思っている人がいないか、ということです。

その人を後継者候補として育てるには、ただ技術を教えるだけじゃ足りない。数字の見方、お客さんとの関係の作り方、販促の考え方──こういった「経営の基本」を一緒に学ぶ環境が必要になります。

また、選択肢を広げるという意味では、地域の後継者不在の人気店を引き継ぐという方向もあります。M&Aというと大げさに聞こえますが、「良い場所に良い店舗があって、オーナーが引退したがっている」という案件は、実は地方に結構あります。仕組みと利益体質を整えたお店なら、そういった話も自然と入ってきます。

もし「自分が引退した後も地域に店を残したい」という思いがあるなら、今からの5年・10年の使い方がすべてを決めます。個人店オーナーがコンサルを使って年商を伸ばした体験談でも触れていますが、経営者が「1人でやりきる」から「仕組みに働いてもらう」に発想を切り替えたとき、初めて出口が見えてくるんですよ。

チェックポイント1:社長が休んでも売上が下がらないか

1週間不在にしたとき、店が正常に動くか。予約管理・発注・スタッフ対応が社長なしで回るかどうかを確認してみてください。

✅ ポイント:「社長がいないと無理」な業務を1つずつ手順書に落とし、スタッフに権限ごと移譲していく。

チェックポイント2:会社に毎月利益が残っているか

売上から全経費を引いて、会社の口座に積み上がっている額を確認する。これが引退後の収入原資になります。

✅ ポイント:客単価の適正化・不要経費の見直しを先に行い、利益体質に変えてから規模を広げる順番を守る。

チェックポイント3:後継者候補の存在を把握しているか

今のスタッフの中に「将来独立したい」という意欲のある人がいるかどうかを、改めて確認してみてください。

✅ ポイント:独立支援という形で後継者を育てる仕組みは、採用力の強化にもつながる。「この店で修行すれば独立できる」という打ち出し方は求人にも有効。

まとめ:1日の支援で何が変わったか

この日のセッションが終わって、オーナーさんが言ってくれたことが印象に残っています。

「今まで事業承継って、自分には遠い話だと思ってたんです。でも今日話して、順番さえ間違えなければ、自分にもできることだってわかった。まず社長しかできない仕事をなくすところから始めます」

そうなんですよ。出口設計は、「引退が近づいてから慌てる」ものじゃない。今の店の仕組みを整えることが、そのまま10年後の自由につながっています。

「いつかは誰かに任せたい」という気持ちがあるなら、それは今すぐ行動を始めるサインです。還暦を過ぎてから動き始めても、選択肢が残っていないことの方が多い。元気なうちに、余裕のある数字のうちに、設計を始めてください。

ぜひ、今日の記事を読んで「自分の店に当てはめたらどうなるか」を一度考えてみてください。

「10年後に誰かに任せられる店にしたい」という目標地点は決まった。あとは、そこへの道筋を一緒に設計するだけです。増益繁盛クラブでは、社長が抜けても回る仕組みづくりから累計利益の積み上げ方まで、全国1,000店舗以上の支援実績をもとに伴走します。まず入会案内ページで内容と料金を確認してみてください。

事業承継の出口設計を一緒に進める、増益繁盛クラブの詳細を見る

-成功事例