先日、愛知県の中華料理店オーナーの方からこんな相談がありました。「ジョイマンさん、うちはランチもディナーも席が埋まることが増えてきたのに、なぜか月末になると手元に残るお金が増えていないんです。正直、何が問題なのか自分では全然分からなくて…」
こういうご相談、本当に多いんですよ。席が埋まっているのに利益が残らない。忙しくなったのに手元に何も残らない。これって「売上の頭打ち」より先に来る、もっと根深い問題が潜んでいる場合がほとんどなんです。
今日は、僕がある一日をどう使ってメニュー改善の相談に向き合っているか、その舞台裏を公開しながら、業績が頭打ちになった飲食店がどこを変えると利益が動き出すのかをお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 飲食店のメニュー開発を専門家に相談する際、どんな視点で改善が進むのか
- 「売上はあるのに利益が残らない」状態の本当の原因と突破口
- 客単価アップとリピート強化を同時に動かすメニュー改善の具体的な手順
- 業績頭打ちを脱するための「業態発想からの脱却」という考え方
こんな方におすすめ
- ✅ メニュー数を増やしてきたのに客単価が上がらない飲食店オーナーの方
- ✅ 席は埋まっているのに利益が手元に残らず悩んでいる方
- ✅ 新規客は来るがリピーターが増えず、売上が安定しない方
- ✅ メニュー改善を専門家に相談したとき、実際にどんなことが起きるかを知りたい方
- ✅ 商圏内の人口が減ってきており、今の戦略を見直したい方

朝10時、相談前にまず「売上」ではなく「利益の構造」を見る
僕のコンサルティングの一日は、静岡市清水区の事務所でメールと資料確認から始まります。クライアントとの相談は月〜金の10時から15時の間に集中させていて、その前の30分〜1時間は必ず事前準備に使います。
メニュー改善の相談で真っ先に確認するのは、メニューの内容そのものではなくて「利益の構造」なんですね。具体的には、どのメニューが何円で売れていて、材料費がいくらかかっていて、実際にいくら残っているか。これを「ストラック図」という形で見える化するところから始めます。
多くの飲食店オーナーさんが「メニューを増やせば売上が上がる」と考えています。でも実際は、メニューが増えるほど仕込みが複雑になり、人件費と食材ロスが増えて、利益が薄くなるケースがほとんどです。「やることを減らして、残るメニューを深掘りする」という発想の転換が必要なんです。
「メニューを増やして売上が上がっても、利益が残らなければ経営じゃなくてただの作業です。まず削る勇気を持てるかどうかが、改善の分かれ目になりますよ」
ハワードジョイマン(有限会社繁盛店研究所 代表取締役/中小企業診断士)
「POPやメニューブックを変えれば客単価が動く」と頭では分かっても、「自分の店のどこを、どう変えれば良いか」の具体的な手順が分からないまま止まっている方は多いです。電子書籍「顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書」では、お客さんが注文を決めるまでの行動の流れをもとに、どの接点を変えると客単価が動くかを整理しています。メールアドレスを入力するだけで受け取れます。
午前11時、メニューブックとPOPを「お客さんの目線」で読み直す
事前準備が終わったら、クライアントが送ってくれたメニューブックの写真やPOPの画像を並べて見ていきます。ここで僕が必ずやるのが、「お客さんとして初めてこのお店に入ったつもりで読む」という作業です。
よくあるのが、「メニューの品数は多いのに、何を頼んでいいか分からない」という状態。品数が多いと選ぶストレスが増えて、結局「いつも頼む安いメニュー」に落ち着いてしまう。これが客単価が上がらない根本的な原因のひとつです。
改善の方向は明確で、「売りたいメニューが自然に目に入り、自然に注文したくなる導線を作る」こと。POPの書き方ひとつで、お客さんの視線と手が動く方向は変わります。たとえば「名物○○」と書くより「地元の常連さんが毎回必ず頼む、うちの看板メニューです」と書いた方が、人の心理として注文したくなりますよね。これはお笑い芸人時代に叩き込まれた「人を動かす言葉の構造」がそのまま使えるところです。
実際に愛知県の中華料理店さんで、このPOPとメニューブックの改善に集中して取り組んだところ、客単価が5%アップし、売上が過去最高を達成されました。大規模なリニューアルをしたわけでも、広告費を増やしたわけでもなく、「見せ方を変える」だけで数字が動いたんです。
「POPとメニューブックを改善しただけで、客単価5%アップして売上過去最高を達成しました。こんなに変わるとは思っていなかったです」
中華料理店オーナー(60代・男性)
✓ ここまでのポイント
- メニュー改善は「増やす」より「絞って深掘りする」方が利益につながる
- POPとメニューブックの見せ方を変えるだけで、広告費ゼロで客単価が動く
- 「売上の構造」より先に「利益の構造」を見える化することが改善の出発点
「一人のお客さんに深く関わる仕組みがない」という今日の話、自分の店に当てはまると感じた方ほど、次に何をすれば良いかが見えにくい状態にあります。増益繁盛クラブでは、客単価の適正化→リピート強化→新規集客という正しい順番で何をやるべきかを会員サイトの動画と月次セミナーで体系的に学べます。初月980円のお試し体験から始められます。
午後13時、「頭打ち」の正体は業態の限界ではなくLTVの限界
昼過ぎの時間帯は、オンラインで個別相談をすることが多いです。この時間に来る相談で一番多いのが「売上が頭打ちで、どう伸ばしていいか分からない」というご相談です。
正直に言うと、この悩みの原因の9割は「一人のお客さんからどれだけ長く、深く利用してもらえるか」を考えていないことにあります。新規客を追いかけることに全エネルギーを使って、既存のお客さんに対する働きかけがほぼゼロ、という状態が多い。
飲食店で業績が頭打ちになる背景には、商圏内の人口減少もあります。半径1キロ圏内の人口が年々減っているのに、「去年と同じやり方で、同じ数の新規客を取り続ける」という戦略は、いずれ限界を迎えます。
そこで考え方を変えてほしいのが、「一人のお客さんから得られる累計の利益」を最大化するという発想です。同じお客さんに、店内での食事だけじゃなく、テイクアウト・物販・デリバリー・通販など複数の形で使ってもらう。商圏内は深く。商圏外は単品の物販で取りに行く。こういう発想に切り替えると、同じお客さんの数でも利益の総量が変わってきます。
メニュー改善というと「新メニューの開発」と思われがちですが、本当に大事なのは「今あるお客さんに、もう一品・もう一回・もう一つの形で使ってもらう仕組みを作ること」なんですよ。
この考え方の具体的な進め方について、居酒屋の原価率改善を相談した店主の、再建3ステップの記録でも実際の流れを詳しく紹介しています。あわせて参考にしてください。
チェックポイント①:自店の「一人あたりの累計利益」を把握しているか
新規客を一人獲得したとき、その人が年間何回来て、一回いくら使って、何年通ってくれるかを計算したことがありますか?この数字を持っていない店は、集客に使っていい費用の上限も分からないまま広告を出し続けることになります。
✅ ポイント:まず既存客の年間来店回数と客単価から「一人が一年で落としてくれる金額」を計算すること。これが基準になります。
チェックポイント②:メニュー改善の軸が「新規向け」になっていないか
「SNSで映える新メニューを開発して新規客を呼ぶ」という発想が先行している場合、既存客がリピートする理由が薄くなっていることがあります。リピートを強化するメニュー設計と、新規を呼ぶメニュー設計は別物です。
✅ ポイント:メニュー改善の目的を「新規獲得」と「既存客の利用頻度向上」に分けて設計すること。
チェックポイント③:「4つの窓口」のうち使えていないものはどれか
店内飲食・テイクアウト・デリバリー・物販(通販含む)の4つが、飲食店が売上を立てられる窓口です。多くの店はこのうち1〜2つしか使っていません。
✅ ポイント:今すぐ全部を始める必要はありません。自店の強みが最も活きる窓口を一つ増やすことから始めてください。
午後14時30分、「業態発想」を捨てて「悩み解決業」として考える
相談の最後の時間帯は、今後の方向性を一緒に考える場になることが多いです。メニュー改善の相談で一番重要な転換点は、「自分は○○料理を提供している飲食店だ」という業態発想から抜け出すことです。
たとえば中華料理店のオーナーが「自分は中華料理を作る人だ」と思っている限り、改善の視野は「中華メニューをどう変えるか」に閉じてしまいます。でも「お客さんの悩みや要望を解決する業だ」と考えると、「ランチに手軽に使える日替わり弁当」「地域の法人向けの仕出し」「自慢のタレを単品で物販する」といった選択肢が見えてきます。
ここで思い出してほしいのが、僕がよく話す事例です。1,800円で全然売れなかった自家製ドレッシングを5,000円に値上げしたら逆に売れ出して、全国誌にまで取り上げられた飲食店さんがいます。「安くしなければ売れない」という思い込みを捨てて、「うちのドレッシングはこんな悩みを持つ人の役に立つ」と伝え方を変えた結果です。
メニュー開発を専門家に相談する最大のメリットは、新しいレシピを教えてもらうことではなくて、こういう「発想の枠を外してもらえること」だと僕は思っています。
なお、相談をどんな形で進めるかについては、店舗経営のオンライン相談は対面と何が違うのかという記事も参考にしていただけます。対面とオンラインの違いや、どちらが向いているかを整理しています。
一日を終えて思うこと、「頭打ち」は終わりじゃない
15時に仕事を終えて、今日どんな話をしたかを振り返る時間を作るようにしています。メニュー改善の相談に密着した一日で、毎回確認することが一つあります。それは「このオーナーさんは、今日の話を明日から一つでも試せるか?」です。
どんなに良いアドバイスも、実践されなければ何も変わりません。だから僕は、相談の最後に必ず「明日から一つだけやるとすれば何か」を一緒に決めます。メニューブックの表紙のキャッチコピーを変えるだけでもいい。一番売りたいメニューの横にPOPを一枚貼るだけでもいい。
業績が頭打ちと感じているオーナーさんに、今日一番伝えたいことをまとめると、こういうことです。
「頭打ち」の正体は、新規客が来なくなったことより先に、「一人のお客さんに深く関わる仕組みがない」ことにあることが多い。メニューを改善するなら、まず今のお客さんがもう一品頼みたくなる導線を作ること。そして同じお客さんが店内・テイクアウト・物販など複数の形で利用できる窓口を一つずつ増やしていくこと。この順番を間違えないことが、利益の残る繁盛店への近道です。
また、メニュー改善と並行して集客の仕組みを見直したい方は、飲食店の販促代行、依頼から成果が出るまでの流れと注意点も参考になると思います。
今の行動の積み上げが、3ヶ月後の利益を作ります。ぜひ今日の記事を読んだことを、明日の一歩に変えてみてください。
今日の記事で紹介したメニュー改善の舞台裏、「業態発想を捨てて悩み解決業として考える」という転換は、一人で取り組もうとすると途中で判断に詰まるポイントです。増益繁盛クラブでは24時間相談できるAIと全国の経営者仲間との掲示板交流で、実践中の疑問をその場で解消できる環境があります。今すぐ入会案内ページから詳細を確認してください。